それから時は流れ……
女の子「ねー?なんでこんなところにお墓があるの?」
母親「ここはね?ママの一番のお友だちが眠ってるの」
女の子「えー?でもふたつあるよ?いちばんじゃないよ!」
母親「二人とも一番だからいーのっ!」
女の子「ずるーい!」
母親「ずるくなーい!」
父親「あははっ」
母親「もーっ、パパも笑ってないで何か言ってよ!」
父親「パパもな?まことママ二人とも一番だからなー!」
女の子「えー!?」
母親「ふふっ!ママも、まこちゃんとパパが一番かなっ!」
女の子「うー!まこもママとパパがいちばんだもん!」
父親「そう!だから一番はたくさんいていいんだぞー!」
母親「一番と言えば…ほらっ、見て見てっ!」
女の子「なになに?」
父親「ほーら、綺麗だろー?」
女の子「わー!きれー!」
母親「でしょでしょー!」
母親「ここで眠ってる2人もね?この景色が大好きだったんだよー?」
女の子「だからここでねむってるんだ!」
母親「あはは、そうだね」
女の子「んーと…こ、こ、ろ!ま…さ、ら!」
母親「そう!まさらとこころ!」
父親「ちゃんと読めるんだな!えらいぞー!」
女の子「えへへー、まことにてるもん!」
女の子「あれ…?」
母親「ん?あぁ、まだ漢字は読めなくて大丈夫だよ」
父親「粟根と加賀見…まだまだ読めるのは先だよ」
女の子「んーん、おんなのひとがてをふってるの!おーい!」フリフリ
父親「え!?」
母親「こころ…まさら…いるの…?」
女の子「あっ!チュー!チューした!」
父親「へ?」
母親「いる!絶対いる!なに?私たちの娘に見せつけてるのー!?」
女の子「ママとパパもチューしよ!」
父親「えぇっ!?///」
母親「や、やだよ!二人の前でしたことないもん///」
女の子「いつもしてるのにー」
女の子「あっ、おうえんしてるよ!」
父親「ど、どんなテンションなんだ?」
母親「とりあえず相変わらずバカップルみたいだね」
女の子「ごまかさないでって」
父親「って言われても…なぁ?」
母親「ちゅっ」
父親「!?///」
母親「二人に負けたくないから…///」
父親「~///」
女の子「パパまっかー!」
父親「あーもう!帰るぞー!」
女の子「にげた!」
母親「逃げたね!」
母親「…じゃ、私たちも帰ろっか!」
女の子「うん!またねー!」
母親「またね!バカップルもほどほどにしなよ?」
――――ありがとう――――
母親「!!」
母親「うん、私のほうこそ」
母親「ありがとうっ!またくるからねっ!」
母親「ほらほら!早く行かないとパパが逃げちゃうぞー!」
女の子「まてー!」
母親「まてまてー!」
――――大好きだよ――――
――――ええ、私も大好きよ――――
――――まさら――――
――――こころ――――
――――ふふっ――――
fin