未来
鹿目家
杏子「引っ張りだこの女優さんがこんなところにいて良いのかよ」
マミ「ドラマやCMの撮影も一段落ついたし大丈夫よ」
マミ「今、私が芸能人としてやれるだけのことはやったわ」
杏子「その結果、テレビで見ない日はないんだもんなー」
杏子「まさかマミがここまで売れるだなんて誰も思わなかっただろうぜ」
杏子「いや、なぎさ以外は…か」
なぎさ「」
マミ「……まだ意識は戻らないのね」
杏子「でも死んじゃいないさ、向こうであずき達が上手くやってる証拠だろ」
マミ「そうね…」
まどか「…」
杏子「……でも、まどかの容態は日に日に悪くなっていってる」
杏子「もう長くはない…だろうな」
マミ「……私たちはゆかりちゃんやあずきちゃんを待つしかできないなんて」
マミ「本当に歯痒いわ…」
杏子「あたしらには向こうに行けないんだし、仕方ないだろうぜ」
マミ「そうだけど…」
杏子「あたしはあずきとゆかりを信じる」
杏子「それに…あずきには全部話したんだ」
マミ「あずきちゃん…辛かったでしょうね」
杏子「…辛いなんてもんじゃねぇさ」
杏子「あたしだったら気が狂っちまってたかもしれない」
マミ「……私も自信がないわ」
マミ「自分の正体が…普通じゃないなんてわかったら…ね」
杏子「…あたしには全部話した責任もあるし」
杏子「それに、あずきを生み出した責任もある」
杏子「だからいざとなったら…あたしが…」
マミ「気持ちはわかるけど、無茶はダメよ」
マミ「今のあなたは昔の1割程度しか魔力が残ってないのよ?」
マミ「またインキュベーターが攻めてきた時…」
マミ「あれほどの数の魔女や魔獣を相手にできるほどの力は今のあなたにはもうないわ」
杏子「……」
マミ「それに、あずきちゃん達が帰ってきた時」
マミ「あなたが居なかったら、あずきちゃんがどんな思いをするかくらいわかるでしょ?」
マミ「あなたも私も天涯孤独がどれだけ辛いかよく知ってるのだから…」
杏子「……そうだな」
マミ「それにあなたの義理のご両親やゆまちゃんだっているじゃない」
杏子「ああ…」
まどか「…」
杏子「……でもな、それはまどかも同じなんだ」
マミ「!」
杏子「まどかは今も戦ってる、円環の理を必死に守ってるんだ」
杏子「まどかは14年前からずっと戦い続けてる」
杏子「見た目があの頃と殆ど変わらないのも、持てる力の全てを捧げてきたからなんだ」
杏子「見なよ、これが14の娘がいる親の顔に見えるか?」
マミ「……」
杏子「…まどかは人知れずずっと戦ってきた」
杏子「そして…さやかとほむらもだ」
マミ「あっ…」
杏子「さやかとほむらは確かに死んじまったさ…」
杏子「でも今も戦ってる…」
杏子「一番辛いのはあの二人かもしれないんだ…」
杏子「なのに、あたしは何をしてるんだ……!」
杏子「好きだった奴も守れねぇで…娘に全てを託すなんて…」
杏子「ほんと…情けねぇ…」
杏子「ちくしょう…」
マミ「……あなたは立派よ」
マミ「私なんかよりも遥かにね」
杏子「……」
マミ「私なんて一番の先輩なのよ?なのに一番今も元気だなんてね…」
マミ「後輩が女神になって、悪魔になって、亡くなってしまって、娘ができて…」
マミ「こんな中、私はアイドル…今は女優よ?」
マミ「あの時命をかけて戦ったみんなの中で、私が一番情けないと思うわ」
マミ「でもね、私は今も精一杯生きてるの」
マミ「だった私が今もこうしていられるのは」
マミ「あの時、あの二人が命を捨てて地球を救ってくれたから」
マミ「今もこうしてまどかさんが守ってくれているから」
マミ「だから私は助けられた人間として精一杯生きているの」
マミ「だから杏子さん、あなたも…ね?」
杏子「……女優ならもうちょっと良いセリフ言えないのかよ」
マミ「えっ?」
杏子「相変わらずクセェことばっか言うんだな、マミは」
マミ「なっ…!」
杏子「ま、ありがとな」
マミ「……もう」
杏子「あたしはいつあの子達が帰ってきても大丈夫なように」
杏子「ここで待つよ、そして守る」
マミ「…うん」
杏子(だから、そっちのことは頼むぜ)
杏子(あずき)
杏子(さやか)
鹿目家
杏子「引っ張りだこの女優さんがこんなところにいて良いのかよ」
マミ「ドラマやCMの撮影も一段落ついたし大丈夫よ」
マミ「今、私が芸能人としてやれるだけのことはやったわ」
杏子「その結果、テレビで見ない日はないんだもんなー」
杏子「まさかマミがここまで売れるだなんて誰も思わなかっただろうぜ」
杏子「いや、なぎさ以外は…か」
なぎさ「」
マミ「……まだ意識は戻らないのね」
杏子「でも死んじゃいないさ、向こうであずき達が上手くやってる証拠だろ」
マミ「そうね…」
まどか「…」
杏子「……でも、まどかの容態は日に日に悪くなっていってる」
杏子「もう長くはない…だろうな」
マミ「……私たちはゆかりちゃんやあずきちゃんを待つしかできないなんて」
マミ「本当に歯痒いわ…」
杏子「あたしらには向こうに行けないんだし、仕方ないだろうぜ」
マミ「そうだけど…」
杏子「あたしはあずきとゆかりを信じる」
杏子「それに…あずきには全部話したんだ」
マミ「あずきちゃん…辛かったでしょうね」
杏子「…辛いなんてもんじゃねぇさ」
杏子「あたしだったら気が狂っちまってたかもしれない」
マミ「……私も自信がないわ」
マミ「自分の正体が…普通じゃないなんてわかったら…ね」
杏子「…あたしには全部話した責任もあるし」
杏子「それに、あずきを生み出した責任もある」
杏子「だからいざとなったら…あたしが…」
マミ「気持ちはわかるけど、無茶はダメよ」
マミ「今のあなたは昔の1割程度しか魔力が残ってないのよ?」
マミ「またインキュベーターが攻めてきた時…」
マミ「あれほどの数の魔女や魔獣を相手にできるほどの力は今のあなたにはもうないわ」
杏子「……」
マミ「それに、あずきちゃん達が帰ってきた時」
マミ「あなたが居なかったら、あずきちゃんがどんな思いをするかくらいわかるでしょ?」
マミ「あなたも私も天涯孤独がどれだけ辛いかよく知ってるのだから…」
杏子「……そうだな」
マミ「それにあなたの義理のご両親やゆまちゃんだっているじゃない」
杏子「ああ…」
まどか「…」
杏子「……でもな、それはまどかも同じなんだ」
マミ「!」
杏子「まどかは今も戦ってる、円環の理を必死に守ってるんだ」
杏子「まどかは14年前からずっと戦い続けてる」
杏子「見た目があの頃と殆ど変わらないのも、持てる力の全てを捧げてきたからなんだ」
杏子「見なよ、これが14の娘がいる親の顔に見えるか?」
マミ「……」
杏子「…まどかは人知れずずっと戦ってきた」
杏子「そして…さやかとほむらもだ」
マミ「あっ…」
杏子「さやかとほむらは確かに死んじまったさ…」
杏子「でも今も戦ってる…」
杏子「一番辛いのはあの二人かもしれないんだ…」
杏子「なのに、あたしは何をしてるんだ……!」
杏子「好きだった奴も守れねぇで…娘に全てを託すなんて…」
杏子「ほんと…情けねぇ…」
杏子「ちくしょう…」
マミ「……あなたは立派よ」
マミ「私なんかよりも遥かにね」
杏子「……」
マミ「私なんて一番の先輩なのよ?なのに一番今も元気だなんてね…」
マミ「後輩が女神になって、悪魔になって、亡くなってしまって、娘ができて…」
マミ「こんな中、私はアイドル…今は女優よ?」
マミ「あの時命をかけて戦ったみんなの中で、私が一番情けないと思うわ」
マミ「でもね、私は今も精一杯生きてるの」
マミ「だった私が今もこうしていられるのは」
マミ「あの時、あの二人が命を捨てて地球を救ってくれたから」
マミ「今もこうしてまどかさんが守ってくれているから」
マミ「だから私は助けられた人間として精一杯生きているの」
マミ「だから杏子さん、あなたも…ね?」
杏子「……女優ならもうちょっと良いセリフ言えないのかよ」
マミ「えっ?」
杏子「相変わらずクセェことばっか言うんだな、マミは」
マミ「なっ…!」
杏子「ま、ありがとな」
マミ「……もう」
杏子「あたしはいつあの子達が帰ってきても大丈夫なように」
杏子「ここで待つよ、そして守る」
マミ「…うん」
杏子(だから、そっちのことは頼むぜ)
杏子(あずき)
杏子(さやか)