さやか「あちゃー、やっちった」

あやか「どうしたん?」

さやか「さっきので飲み物全部無くなっちゃったみたい」

あやか「え?お母さんは何をしてるのよ!」

さやか「仕方ない、あたし買ってくるわ」

あやか「ならあたしが行ってくるわよ?」

さやか「いやいや、お姉ちゃんは遠出で疲れてるでしょ?」

さやか「それに久々の我が家なんだし、ゆっくりしていってよ」

あやか「さやか…何て優しい子なの……」ジーン

さやか「あはは、お姉ちゃんは相変わらずオーバーだねぇ」

ほむら「…」ポツン

さやか「ってことでほむら」

ほむら「…え?」

さやか「あたし買いものしてくるから待っててよ」

ほむら「ま、待って?なら私も一緒に行くわ!」

さやか「いーのいーの、直ぐに帰ってくるから、ほむらもゆっくりしていってね」

ほむら「そう言われても…」チラッ

あやか「さやかはお友達にも優しいのね」ニコニコ

さやか「いやぁー」

ほむら(まだ会って間もない人と二人っきりだなんて無理よ……)

さやか「んじゃ、いってきまーす」

あやか「車には気を付けてね!知らない人についていっちゃダメよ!」

さやか「はいはーい」

あやか「さやか…大丈夫かしら……」

ほむら「……」

ほむら(それにしても、あやかさんってかなりの過保護ね)

ほむら(さやかの様子からすると、普段からああなのかしら?)

ほむら「……」ジィー

あやか「ところで」クルッ

ほむら「わっ?」

あやか「ほむらちゃん!」ズイッ

ほむら「は、はい?」

ほむら(な、何よ急に…?)

あやか「さやかと何処までいったの?」

ほむら「へ?」

あやか「ほむらちゃんとさやかの関係は?」

ほむら「…はい?」

あやか「さやかとは何処までいったのかと聞いてるの!!」

ほむら「……あの、何がなんだか…」

あやか「ほら、さやかって凄く可愛いでしょ?」

ほむら「……」

あやか「可愛いでしょ?ねっ?」

ほむら「…は、はい」

あやか「だから学校でもモテモテだと思うのよ」

ほむら「……はは」

あやか「さやかっば小さい頃から誰にでもなつく凄く良い子でね?」

あやか「それは今も変わっていないの!」

ほむら「……はい」

あやか「だからね?男の子にも女の子にもモテモテだと思うのよね」

ほむら「……」

あやか「ほら、恭介くんっているでしょ?あの子なら100万歩譲っても良いかもしれないけど」

あやか「他の男の子だなんて絶対にお姉ちゃんが許さないわ」

ほむら「はは…」

あやか「恭介くんはさやかの幼馴染みだからね、仕方ないわ」

あやか「あと、まどかちゃん」

ほむら「!」

あやか「あの子もさやかに害は無さそうだから大丈夫ね」

ほむら「ほっ…」

あやか「あれ?なんで安心してるの?」

ほむら「い、いえ…」

あやか「とにかく、あたしはさやかを守ってあげたいのよ」

あやか「だから近所の大学に行くつもりだったのにぃー!」

あやか「お父さんもお母さんも県外に行けって無理矢理言うんだもん!」

あやか「だから大学でも毎日心配で心配で…」

ほむら「………」ゾワッ

ほむら(怖い…)

あやか「だからっ!」ガシッ

ほむら「ひゃっ?」

あやか「ほむらちゃんは違うよね?」ニコニコ

あやか「違うよね?」ニコニコ

あやか「両親がいない日に泊まりにくる程の仲なんでしょ?」ニコニコ

あやか「違うよね?大丈夫よね?」ニコニコ

ほむら「………」ゾクゾクッ

ほむら(満面の笑みだけど絶対に笑ってなんかないわ……)

ほむら(怖い……)

あやか「違うよね?」

ほむら「ち、違います!」

あやか「本当に?」

ほむら「ほ、本当です!」

あやか「………」ジィー

ほむら「………」ダラダラ

あやか「…あたしね、嘘をついてるかどうか汗を見ればわかるの」

ほむら「へっ?」

あやか「舐めればもっとよくわかるわ」

ほむら「……ひぃ」ダラダラ

あやか「…汗をかいたわね?ほむらちゃん?」

ほむら「わ、私は…」ダラダラ

あやか「ぺろっ」

ほむら「ひゃぁっ?」

あやか「……これは嘘をついてない味ね」

ほむら「………」

あやか「ごめんね?疑ったりなんかしちゃって」ニコッ

あやか「えへへ!あやかお姉ちゃん反省っ!」

ほむら「ほっ……」

あやか「あらあら、そんなに震えちゃってどうしたの?」

ほむら「あ、いや…」

あやか「よしよし、大丈夫ですからねー」ナデナデ

ほむら「あははは…」

ほむら(帰りたい……)

つづく