マミ「ありがとう、上手く言葉にはできないけど…本当に嬉しいわ」

ほむら「巴マミ……」

マミ「暁美ほむ……いえ、暁美さん」

ほむら「!」

マミ「ふふ、何時までもフルネームだと他人行儀だものね」

ほむら「……ありがとう、巴マミ」

マミ「ん」

ほむら「…私、あなたにフルネームで呼ばれたことが殆どなくて……」

ほむら「だから、不安だったの……」

マミ「そっか、ごめんなさい」

ほむら「…いえ、あなたが謝ることではないわ」

ほむら「元々、悪いのは私なんだもの」

マミ「んーん、私もつまらない意地をはっちゃっててね」

マミ「中々素直になれなかったところもあるわ」

ほむら「そう…」

マミ「だって暁美さん」

ほむら「?」

マミ「あなた後輩なのにフルネームな上に呼び捨てなんだもの」クス

ほむら「……」

マミ「正直、毎回戸惑っていたわ」

マミ「呼び捨てにされたことなんて今まで殆どなかったもの」

ほむら「……ごめんなさい」

マミ「ううん、いいの。謝らなくて」

マミ「私もフルネームで呼んでいたもん。おあいこ、よ」

ほむら「……ありがとう」

マミ「でーも」

ほむら「?」

マミ「これからはフルネームで呼んで欲しくないな」

ほむら「う…」

マミ「ふふっ、そんなに困らなくてもいいのよ?好きなように呼んでくれれば良いの」

マミ「フルネームじゃなければね」

ほむら「………」

マミ「もうお互いをフルネームで呼びあうような間柄じゃないでしょ?私たち」

ほむら「…ええ、そうね」

マミ「うふふっ」

ほむら「………」

ほむら「……と、巴…マミ…」

ほむら「………」

マミ「…そんなに難しいかしら?」

ほむら「……フルネームになれてしまってて」

マミ「んー…鹿目さん達の用にマミさんでいいのよ?」

ほむら「…ちょっと…緊張してしまって……」

マミ「そっかぁ。まぁ気楽にしてもらって大丈夫だからね」

マミ「なんなら、マミちゃん。って呼んでもいいのよ?」

ほむら「え」

マミ「なんてね、流石にマミちゃんは難しいわよね?」

マミ「私もほむらちゃん。とは言えないもの」

ほむら「………そう…よね」

マミ「ん?ひょっとして、ほむらちゃんが良いの?」

ほむら「っ!?」

ほむら「ち、違うわよっ!」

マミ「……あはは、ごめんなさい」

マミ(もしかして……?)

ほむら「………」

ほむら「……と、巴…さん」

マミ「!」

ほむら「……今は、巴さん…と呼んでもいいかしら?」

ほむら「やっぱり、これが一番しっくりくるわ」

マミ「…うん。ありがとう、暁美さん」ニコッ

ほむら「巴さん…」

マミ「はい」スッ

ほむら「手?」

マミ「握手。しましょ?」

マミ「仲直りの握手、そしてこれからよろしく。って意味の握手をね」

ほむら「……!」

マミ「ね?」

ほむら「…うん、そうね」スッ

マミ「えいっ」グイッ

ほむら「きゃっ?」

マミ「暁美さんっ!」ムギュッ

ほむら「ちょ!巴さん?」

ゴディバッ!

マミ「ふふふっ。暁美さんあったかーい」

ほむら「な、何をしているの?どこまでおろかなの!」

マミ「えー?だって暁美さん暖かそうだったんだもん」

ほむら「わけがわからないわ!」

マミ「うふふっ」

ほむら「笑ってないで離しなさい!」

マミ「はい、ごめんね」パッ

ほむら「まったく…」

マミ「暁美さんって、やっぱり可愛いわね」

ほむら「か、かわ…!?」

マミ「ふふ」

ほむら「…か、からかわないで」

マミ「からかってなんかないわ、本当のことよ?」

ほむら「うぅ……」

マミ「私ね?暁美さんって冷たくてよくわからない人だって思っていたの」

ほむら「……」

マミ「だから、あなたにだけは中々素直になれなくてね」

マミ「距離を作ってしまっていたの」

ほむら「……それは、私が悪いから…」

マミ「……」ジッ

ほむら「……私、何度も何度も時間を繰り返している内に…」

マミ「いいの」

ほむら「えっ?」

マミ「何も言わなくていいの、暁美さん」

マミ「あなたのことを誤解していたのは私だし」

マミ「それに、これから今までの距離を縮めていけばいいから」

ほむら「巴さん……」

マミ「だから、今は前を見て歩きましょう?」

マミ「私たちの明日に向かって、ね?」

ほむら「……ええ」

マミ「ふふっ」

そろそろ終わる