ほむら「……」ジィー

さやか「まどかはあたしの嫁になるのだぁー!」

まどか「きゃー!やめてよ、さやかちゃーん」

キャッキャッ

杏子「ほんっと仲良いよなあいつら」

マミ「ふふ、そうね」

さやか「おやおや?杏子ー、あんたひょっとして嫉妬しちゃってる?」

杏子「は、はぁ?なんであたしがまどかに嫉妬しなきゃなんねーんだよ!」

さやか「んん?誰も『まどかに』なんて言ってないぞぉ?」

杏子「あっ……」

さやか「ってことはー、やっぱりまどかに嫉妬してるってことでしょ?」

杏子「ば、ばかっ!あたしは…」

さやか「はいはい照れない照れない、杏子もあたしの嫁になるのだぁー!」

杏子「うわぁっ?や、やめろっ!あ、あたしは!あたしはっ!」

さやか「可愛いやつめぇー」

まどか「酷いよさやかちゃん!私をお嫁さんに貰ってくれるんじゃなかったの?」

さやか「もちろん!まどかもあたしの嫁だぁー!」

杏子「なんだと!?」

マミ「あら美樹さん、二股はだめよ?」

さやか「心配無用!さやかちゃんキングダムは一夫多妻制なのだぁ!」

まどか「えー?それで良いのかな?」

杏子「よくねーよ!」

さやか「こらこら、さやかちゃんのお嫁さん同士仲良くしなきゃダメだぞ」

まどか「さやかちゃんがそう言うなら…うん、いいよ」

杏子「ったく」

さやか「あははっ!」

マミ「ふふふ、羨ましいわぁ」

さやか「もちろん!マミさんもあたしの嫁!」

マミ「まあ、なら今日から美樹マミなのね」

さやか「そう言うこと!」

ほむら「………」ポツン

ほむら(いいなぁ……)

ほむら(わたしもあんな風になれたらな……)

ほむら(…ううん……でも…)

ほむら(わたしには…無理だよ…できないよ……)

ほむら(わたし……)

さやか「ほーむらっ!」ダキッ

ほむら「ひゃぁっ?」

さやか「さーに暗い顔してんの?」

ほむら「あっ、いや、別に…その……」

さやか「こーら、嘘つかないの!あたしには分かるんだからね?」

ほむら「美樹さん……」

さやか「誰もほむらをひとりぼっちになんかさせないよ」

ほむら「えっ…」

さやか「だって、ほむらもあたしの嫁だからね!」

ほむら「……!」

さやか「ほら、みんなが待ってるしさ、早く行こうよ」

ほむら「あっ…」

さやか「ねっ?」

ほむら「は、はい…!」

―――

――



さやか「でね?その時に杏子がさー」

恭介「ははは、さやかも佐倉さんも相変わらずだね」

さやか「でしょ?それでほむらもさー」

ガチャッ

さやか「!?」

恭介「ん?」

仁美「……そ、その私もお見舞いにと思いましたの」

恭介「君はたしかクラスメイトの……」

仁美「…志筑仁美です」

さやか「ひ、仁美……!?」

仁美「さやかさん……」

さやか「…ど、どうして」ボソッ

仁美「……や、やっぱり邪魔…でしょうか?」

さやか「っ…」

恭介「別に邪魔じゃないよ、むしろ来てくれて嬉しいよ」

仁美「上条くん…」

さやか「…恭介……?」

恭介「でも、どうして志筑さんが?」

仁美「そ、それは……」

さやか「ば、バカだなぁ恭介はぁ!」

恭介「へ?」

さやか「そんなの恭介が心配だからに決まってんじゃん!」

さやか「仁美みたいな美少女に見舞いに来てもらえるだなんて恭介もすみにおけないなぁー!」

恭介「さやか?」

仁美「さやかさん……」

さやか「あ、じゃ、じゃあまた今度ね!邪魔者は退散するね!」

さやか「仁美!恭介のこと頼んだよ!」タタッ

仁美「………」

恭介「あっ!さやか!」

仁美「……さやかさん」

恭介「…?変だな、さっきまで普通だったのに」

仁美「……やっぱり私も帰りますわ」

恭介「え?せっかく来てくれたのに?」

仁美「……ごめんなさい」

恭介「う、うん、ごめんね」

仁美「いえ、それでは、ごきげんよう」ペコ

恭介「ご、ごきげんよう」

恭介「……?」

恭介「変なさやか」

恭介「急にどうしたんだろう?」

恭介「さやか……」

―――

――



ほむら「やっぱり美樹さんは凄いなぁ」

ほむら「鹿目さんの言う通りだよ」

ほむら「羨ましいなぁ」

さやか「っ…」タタッ

ほむら「わっ?」

さやか「あっ!」

ドンッ

ほむら「わわわっ?」

さやか「きゃぁっ?」

ほむら「いたた……」

さやか「ご、ごめんなさい!考え事してて…って」

さやか「ほむら?」

ほむら「み、美樹さん」

さやか「……あー、ご、ごめん!あたしが悪かったね!」

ほむら「い、いえ…わたしも悪かったです」

さやか「そ、そう?あははは…」

ほむら「怪我はないですか?」

さやか「ん?うん!この通りピンピンだよ!」

ほむら「ふふ、良かったです」

さやか「んー、じゃあお詫びにさやかちゃんがスイーツをおごってしんぜよー!」

ほむら「え?いいんですか?」

さやか「いいのいいの!ほら、いこいこ?」

―――

――



さやか「んー、おいしー」

ほむら「そうですね」ジィー

さやか「……?なんかあたしについてる?」

ほむら「ほっぺにクリームが」クスッ

さやか「え?あっ!ほんとだ、ありがと」

ほむら「ふふっ」

さやか「……なんかさ、ほむらご機嫌だね」

ほむら「そうですか?」

さやか「うん、そう見える」

ほむら「…ふふ、そうかもしれません」

さやか「なんで?良いことあったの?」

ほむら「はい、美樹さんとこうしているのが楽しくって」

さやか「むむっ!ひょっとしてほむらも、このさやかちゃんの魅力に気づいちゃった感じかぁー!」

ほむら「そうかもしれません」

さやか「え?……まじ?」

ほむら「はい、鹿目さんもそうですけど、美樹さんといると楽しいんです」

さやか「そ、そう?」

ほむら「はいっ」

さやか「やー、さやかちゃんのモテ期到来かな?」

ほむら「ふふっ」

さやか「……ねー、ほむら」

ほむら「はい」

さやか「…あたしってさ、どこが良いのかな?」

ほむら「そうですね…えっと、えっと」

さやか「ほら、ほむらってまどかの優しいとこが好きなんでしょ?」

ほむら「はい!鹿目さんは優しくって…!」

さやか「それみたいな感じでさ、あたしって何があるのかな」

ほむら「……明るいところ、です」

さやか「え?」

ほむら「美樹さんっていっつも明るくて羨ましいです」

さやか「そ、そーかな?」

ほむら「はい!わたしも鹿目さんも巴さんも、それに佐倉さんだって」

ほむら「みんな、美樹さんの明るさに助けられてます」

さやか「……!」

ほむら「だからわたしは、美樹さんの明るいところが好きです」

さやか「……えへへ、そっか」

ほむら「それに比べてわたしは何も取り柄ないから……」

さやか「…そんなことないよ、ほむら」

ほむら「え?」

さやか「あたし、ほむらのそういう素直なとこ好きだよ」

ほむら「そ、そうですか?」

さやか「うん、あと嘘つくのが下手でドジなとこも好きだね」

ほむら「え?えぇ?そ、そうかな?」

さやか「へへへ、さやかちゃんは嫁のことは何でもわかるのだぁ!」

ほむら「み、美樹さん!」

さやか「どれどれ、嫁のここを堪能するかぁ」

ほむら「きゃぁっ!へ、変態さんみたいです!」

さやか「ぐへへへ」

ほむら「……ふふっ」

さやか「あはははっ!」

―――

――





杏子「馬鹿野郎っ!どうして…どうしてっ……!」

まどか「そんなっ!嫌だ!嫌だよさやかちゃんっ!」

さやか「ごめ…ん……」

マミ「…魔力を使い果たしてまで私たちの回復をするだなんて……」

さやか「はは…あたし……ワルプルギスに大して…攻撃…できなかったし……」

さやか「これくらいしか…できなかったから……」

まどか「さやかちゃんっ!さやかちゃぁんっ!」

ほむら「美樹さん……」

さやか「えへへ…!ほむら…これで良かったんだよ……」

ほむら「ど、どうして…!」

さやか「まどか…守れた…でしょ……?」

ほむら「……!」

まどか「さやかちゃぁん!」

さやか「これで…いい……ほむらはこれで…まどかと……」

ほむら「でもっ!でも…美樹さんが……」

さやか「あたし……嘘しかつけなかった……」

ほむら「え…?」

さやか「ほんとは…恭介に…好きって……」

さやか「でも…仁美に悪い思いさせたくなくて……」

さやか「嘘…ついちゃった……」

ほむら「………」

まどか「キュゥべえ!さやかちゃんを助けてよ!さやかちゃんを死なせないでぇ!」

キュゥべえ「無理だね」

杏子「てめぇ!ふざけんじゃねぇ!」

マミ「……私の治癒魔法で…うん、そうよみんなで頑張れば」

まどか「そ、そうだよ!みんなで頑張ればきっと!」

杏子「あ、ああ!そうだな!」

キュゥべえ「やめた方がいいよ、君たちも殆ど魔力が残っていないんだ」

キュゥべえ「君たち全員がさやかのようになってしまうよ?」

杏子「やってみなきゃわからねぇだろ!」

マミ「美樹さん…!」

まどか「ほむらちゃんも手伝ってよぉ!」

ほむら「は、はいっ!」

キュゥべえ「やれやれ、せっかく助かった命なのにわけがわからないよ」

キュゥべえ「もっとも、僕にとってはむしろ……」

さやか「……!」

まどか「さやかちゃん!さやかちゃん!」

杏子「頼むよ…神様……!」

マミ「…死なせるもんですか……!」

ほむら「美樹さんっ……!」

さやか「やめて……」

マミ「えっ…」

さやか「やめてよ…みんなは…そのままでいて……」

ほむら「………」

まどか「ダメだよ!さやかちゃんが死んじゃうよぉ!」

杏子「そうだぞ、何言ってんだこのバカ!」

マミ「美樹さん……」

さやか「キュゥべえ…何か企んでる……」

キュゥべえ「!」

マミ「えっ?」

さやか「さっき…キュゥべえ…笑った……あたしにはわかる……」

さやか「キュゥべえが何か企んでるって…!」

キュゥべえ「やれやれ、無駄に君は鋭いね」

杏子「てめぇっ!なんのつもりだ!」

キュゥべえ「仕方ない、どの道このあとさやかがなるんだから話しておくよ」

キュゥべえ「君たち魔法少女は―――と言うわけさ」

マミ「………」

杏子「なん…だと……?」

まどか「うそ…よ……」

ほむら「………」

さやか「…あたし……」

ほむら「美樹さんっ…」

さやか「……あたし…魔女にはなりたくない……」

さやか「だから……ソウルジェム…砕いて……」

まどか「さやかちゃぁんっ!」

杏子「何言ってんだよっ!」

マミ「………」

さやか「お願い…もう…嘘…つきたくない……」

ほむら「美樹さん……」

まどか「キュゥべえっ!何とかしてよ!キュゥべえ!」

キュゥべえ「無理だって言ってるじゃないか」

杏子「頼む…神様…お願いだから……!」

マミ「………」

さやか「…ねぇ、ほむら……」

ほむら「…は、はいっ!」

さやか「ほむらさ…あたしが羨ましいって…言ってくれたよね…明るくて羨ましいって……」

ほむら「うんっ……!」

さやか「嬉しかった…あたしなんかに…憧れてくれる人がいるだなんてさ……」

さやか「こんなあたしなんかをさ……」

ほむら「そんなことっ!わたし…美樹さんに憧れて…」

まどか「私もさやかちゃんが大好きだよっ!だから死なないでっ!」

さやか「えへへ…ありがとう……」

さやか「ならさ…あたしをあたしのまま死なせて……」

ほむら「…!」

まどか「何いってるのさやかちゃん!いやだよっ!」

さやか「……お願い…あたしを殺して…」

さやか「ほむら……」

ほむら「っ……」

まどか「さやかちゃぁんっ!」

さやか「ほむらには本当に悪いと思ってるよ……

さやか「まどかには頼めない…優しすぎるから…殺せないよ……」

まどか「やめてっ!」

さやか「杏子やマミさんには…なんか頼みづらくてさ……」

さやか「だから…ほむら、お願い……」

さやか「一番素直なほむらに頼みたいの……」

ほむら「……」

さやか「お願い……!」

ほむら「………」スチャッ

まどか「!?」

さやか「ありがとう……」

ほむら「うっ…うぅぅぅっ……」

まどか「やめて!やめてよ!何で?ほむらちゃんっ!」

さやか「みんなに会えてよかった……」

さやか「……ほんとはもっと一緒にいたかったよ」

さやか「あたしとまどかと仁美とほむらで仲良くしたかった…」

さやか「もちろん、杏子とマミさんもだけどさ……」

さやか「そして…恭介に……言いたかった……」

ほむら「………」

さやか「ほむら……あたしが幸せになれる世界もあったのかな……?」

ほむら「……あるよ」

ほむら「絶対あるよ…!」

さやか「そっか…良かった……」

まどか「さやかちゃん!」

キュゥべえ「やれやれ、思ったより粘るね」

杏子「頼むよ……!」

マミ「………」

キュゥべえ「でも、もう最後だ」

さやか「っ!?ぐっ…あっ…あ、あっ!あぁぁっ…!」

まどか「さやかちゃぁんっ!」

ほむら「ぬぅぅぅぅっ」

まどか「やめてぇっ!ほむらちゃんっ!」

ほむら「うぅぅぅぅっ!」

まどか「やめて!さやかちゃんが死んじゃうよぉ!やめてぇ!」

ほむら「………撃てないよ」

さやか「あぁぁぁぁぁぁっ!」

杏子「うそだろ……」

キュゥべえ「新しい魔女の誕生だ」

さやか「やだぁぁぁぁぁっ!」

パァン

さやか「っ……」

さやか「――――――」

キュゥべえ「!?」

まどか「………さやかちゃん?」

杏子「…さやか……」

まどか「……ほむらちゃん!どうしてっ…どうして撃ったの……」

まどか「どうしてさやかちゃんを殺したのっ!?」

ほむら「…違う…わたしじゃない……」

まどか「えっ…」

マミ「……うっ…うぅぅぅっ」

杏子「マミ……?」

マミ「ごめんなさい…ごめんなさい……」

マミ「美樹さん……」

まどか「……どうして」

ほむら「巴…さん……」

マミ「ぅぁぁ…っ……」

まどか「どうして…さやかちゃんを……ねぇ…マミさん……」

まどか「どうして…うぅ…さやかちゃん……」

まどか「さやかちゃ……うあぁぁぁぁぁ……」

マミ「私だって…本当は殺したくなんかなかった…」

マミ「でも……でもっ」

マミ「ソウルジェムが魔女を生むなら……」

マミ「美樹さんが魔女になりたくないなら……」

マミ「やるしかないじゃない!」

マミ「うぅ…美樹さん…うぅぅぅ………」

ほむら「………」

キュゥべえ「まったく余計なことをしてくれたよ、マミ」

キュゥべえ「やれやれだよ」

キュゥべえ「まあ、この様子だと暫くすれば……またね、生きていたらだけど」

ほむら「………」

杏子「………なぁ、みんな」

まどか「さやかちゃ……」

マミ「うぅぅぅ……」

ほむら「………」

杏子「……さやかが守ってくれたこの命、ここで無駄にするわけにはいかねぇ」

杏子「あたし達の命はさやかの命でもあるんだ…!」

杏子「だからここで魔女になるんじゃねぇぞ…!」

マミ「………ぅん」

ほむら「……はい」

まどか「さやかちゃん……」

―――

――



マミ「これで見滝原は平和になったのよね?」

杏子「ああ、あたし達5人で守ったんだ」

まどか「……うん」

ほむら「………」

まどか「私…さやかちゃんが守ったこの見滝原をずっとずっと」

まどか「ずっーと守り続けるよ…!」

まどか「私がさやかちゃんの代わりになる!」

杏子「ああ、それはあたし達もだぜ、な?マミ」

マミ「ええ、これから4人で頑張りましょうね」

ほむら「………」

杏子「……ま、悪いことばっかじゃないんだもんな」

杏子「この町は守れたし、ほむらの願いも叶ったんだしさ」

マミ「…そうね、鹿目さんを助けられたんだものね」

ほむら「……はい」

まどか「ごめんね、ほむらちゃん…そしてありがとう」

ほむら「ううん、いいの」

ほむら「……でも」

まどか「?」

ほむら「わたし…過去に戻ります」

まどか「えっ?」

マミ「な、なんで?」

杏子「どういうことだ?」

ほむら「……確かに、鹿目さんは救えたけど」

ほむら「でも……」

まどか「ほむらちゃん……」

杏子「…そ、そっか、ほむらお前……」

マミ「…わかったわ、この町は私達3人に任せて!」

マミ「暁美さんは過去に戻って鹿目さんと美樹さんを助けてあげて」

杏子「そうだな、あたしとマミはとっくに魔法少女になっちまってるけど」

杏子「まどかとさやかは助けられるはじだもんな…」

杏子「あたしとマミの分も頑張りなよ、ほむら!」

ほむら「うんっ…!」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「鹿目さん…」

まどか「……うぅ」

マミ「鹿目さん、悲しいのはわかるわ?でもそれは暁美さんも一緒よ?」

杏子「まどかを助けるだけならもうクリアしたのに…だぜ?」

まどか「うん……」

ほむら「ごめんなさい…」

まどか「ううん、ありがとう。ほむらちゃん」

まどか「私…寂しいけど、でも……!」

まどか「見滝原は私達に任せて!ほむらちゃんはさやかちゃんを助けてあげて!」

ほむら「うんっ…!」

まどか「ほむらちゃん、これ…」

ほむら「えっ」

まどか「私のリボン、役に立てるとは思えないけど……」

まどか「でも、私の想いがほむらちゃんを助けてくれるって思うから…!」

ほむら「ありがとう、鹿目さん…!」

マミ「暁美さん、私もこれを」

杏子「あたしも」

ほむら「巴さん、佐倉さん…!」

マミ「例え離ればなれになっても私達はいつも一緒よ」

杏子「それを忘れんじゃねーぞ、忘れたらそっちの世界に殴り込みに行ってやるぜ」

まどか「ほむらちゃん、これからも一緒に頑張ろうね!」

ほむら「みんな……」

ほむら「うんっ!」

―――

――



ほむら(こうして私は再び過去に戻った)

ほむら(まどかは確かに救えた)

ほむら(でも、それだけが私の願いじゃない)

ほむら(私は…!)

ほむら(……ただ、不思議なことがあった)

ほむら(ワルプルギスを倒し、まどかを救った私が何故再び過去に戻れたのか…?)

ほむら(あの時はがむしゃらだったから理屈はわからない)

ほむら(ただ、覚えていることはみんなから貰った宝物が光ったことと)

ほむら(ある言葉が聞こえたこと――)

奇跡も魔法もあるんだよ

―――

――



さやか「ねっ、まどか!あの転校生見たっ!」

まどか「もちろん見たよ」

さやか「あたしびっくりしたわ!まどかの運命の人じゃないの?」

まどか「えへへ、そんなんじゃないよー」

まどか「でも、本当にびっくりしちゃった」

さやか「今日イメチェンしたばっかのまどかと同じリボンだもんね!運命よ運命!」

まどか「えへっ、でも黒いリボンや髪飾りもしてるから全く一緒じゃないけどね」

さやか「確かに頭がユニークな転校生だね」

仁美「さやかさん、まどかさん。暁美さんに挨拶しましょう?」

まどか「うん、そうだね」

さやか「よしっ!そうとなればー!」

ほむら(今度こそ、私は……!)

さやか「転校生さん!よろしくね!」

ほむら「ええ」ニコ

ほむら(みんなを守る――)

おわり