さやか「つ、ついにこの日がやってきた…」

さやか「12月25日…く、クリスマスだね…」

さやか「だから、今年もさやかクロースが…」

さやか「真っ赤な髪の毛のあんこトナカイと……」

杏子「誰があんこだ」

さやか「プレゼントをとどけに……」

さやか「くしゅん!」

さやか「げほげほっ!」

さやか「うぅ……」

杏子「ったく、あんたは病人なんだから大人しくしてなっての」

さやか「だめだめ…今年は帰ってきたさやかクロースを……」

杏子「あんた熱が39℃近くあるだろーが、無理すんなって」

さやか「だいじょぶだいじょぶ……」

杏子「大丈夫じゃねーって、大人しく寝てな」

さやか「うー…風邪ひかないように色々してたのに……」

杏子「真冬に寒風摩擦なんかするからそうなるんだよ」

さやか「あー…あたしってほんとバカ……」

さやか「早く寒風治さないと……」

杏子「先にバカを治しなよ」

さやか「あはは…」

杏子「ったく……」

さやか「……」

杏子「……」


さやか「杏子……」

杏子「あんだよ」

さやか「ごめんね、手間かけさせちゃってさ……」

杏子「ちゃんと借りは返しなよ」

さやか「うん、返す返す……」

さやか「でも、本当に良かったの?」

杏子「何がだよ」

さやか「あたし何かの為に看病してくれてさ……」

さやか「マミさん達と一緒にいた方がいいんじゃなったの……?」

杏子「ほんと、そうだよな」

さやか「………」

杏子「マミはなぎさと今日もクリスマスパーティーするみたいだし」

杏子「ほむらも何かあるみたいだしさ」

さやか「……そうよね」

杏子「はぁー、マミの作ったご馳走腹いっぱい食いたかったなー」

さやか「……ごめん」

杏子「でも、いいよ」

さやか「…杏子…」

杏子「クリスマスパーティーなら、昨日したしさ」

杏子「あたしも、さやかも、マミも、なぎさも、ほむらもさ」

杏子「みんなでパーティーできて楽しかったじゃん」

さやか「……うん」

杏子「だからさ、あたしはもう良いよ」

杏子「また来年みんなとすりゃいいじゃん」

さやか「……ありがとう」

杏子「礼なんかいらねーって、さやからしくねぇし」

さやか「あはは……」

杏子「それに、あんたの親も仕事でいないんだろ?」

杏子「だから今日はあたしが看病してやるっての」

杏子「ま、この看病があたしからのクリスマスプレゼントだよ」

さやか「ありがとう、あんこちゃん」

杏子「あんこじゃねぇ!」

杏子「ってことでさ、何か買ってきてやるよ」

さやか「なら財布がそこにあるから、カロリーメイトとかゼリーとかあると嬉しいかも……」

杏子「金なら気にすんなって、大丈夫だからさ」

さやか「へ?でもあんた……」

杏子「いいって、んじゃ買ってくる!」

さやか「あ…いっちゃった…」



マミホーム

マミ「佐倉さん、ちゃんと看病できてるのかしら?」

なぎさ「心配なのですか?」

マミ「ちょっとね、でも佐倉さんって何だかんだで優しい子だし、大丈夫だと思うわ」

なぎさ「そうなのです、優しいのです」

マミ「ふふ、だから今日は二人で楽しみましょう?」

マミ「はりきって作りすぎちゃった料理を食べきらないとね」

なぎさ「ほむらは呼ばないのですか?」

マミ「暁美さんは何か予定があるみたいよ」

なぎさ「はぅ!もしかして、彼氏とデートなのですか!?」

マミ「うーん、暁美さんって美人だし、そうなのかも知れないわね」

なぎさ「そうなのですか…!」

マミ「ちょっと羨ましいかも…なんてね」

なぎさ「ま、マミには!なぎさがいるのです!」

マミ「ふふっ、そうだったわね、ありがとう」

なぎさ「えへへ、だから今日はマミとなぎさの二人っきりなのです!」

マミ「ええ、それじゃあ食べましょうか」

なぎさ「はいなのです!」



街中

杏子「さっみー」

杏子「まあ後一週間で今年も終わるんだもんなぁ」

杏子「色々あった一年だったな」

杏子「マミと仲直りできて」

杏子「ほむらやなぎさと仲間になって」

杏子「さやかと出会って」

杏子「……悪くない一年だったな」

杏子「へへっ」

杏子「……お?」

杏子「あそこで飯食ってんのって、ほむらか?」

杏子「サンタのコスプレなんかして恥ずかしくねーのかよ…」

杏子「…まぁ、可愛いけどさ、柄にもねーことしてんだな」

杏子「しかも、一緒にいるやつも似たようなかっこしてるし」

杏子「って言うか、誰だ?あいつ?」

杏子「あんなやつうちの学校にいたっけ?」

杏子「………」

杏子「……余計な詮索はやめとくか」

杏子「ほむらもあんな風に笑うんだな、可愛いじゃんか」

杏子「よっし、あたしも奮発してさやかにケーキ買って帰るか!」

杏子「マミから考えて使えって渡されたけど、さやかのためだし別に良いだろ?」

杏子「待ってろよ、さやかー!」

さやホーム

杏子「ただいまー」

さやか「杏子、おかえり」

杏子「ほら、頼まれたもん買ってきたぞ」

さやか「ごめんね…手間かけさせちゃって」

杏子「だから礼はいらないって言ってんじゃん」

さやか「あはは、そうだったわね」

杏子「さっさと食って寝て、元気になりなよ?魔法少女でも風邪は風邪なんだからさ」

さやか「うん、そうする」

杏子「あとさ、これ」

さやか「ん?なにこれ?」

杏子「開けてみなよ」

さやか「うん」

さやか「わぁ!ケーキじゃん!」

さやか「しかもラズベリー入ってるし!あたしラズベリー好きなんだよね!」

さやか「もしかして、あたしの為に?」

杏子「さぁーね?たまたま安かったから買ってきただけだよ」

杏子「余計な詮索はしないで、それ食って薬飲んで寝なよ」

さやか「うん、でも杏子のケーキは?」

杏子「あたしはもう食った」

さやか「そうなの?じゃあありがたく貰うね」

杏子「ああ」

さやか「えへへ…ねえ、杏子」

杏子「あんだよ」

さやか「あたし、風邪で手が震えてうまく食べられないからさ」

さやか「食べさせて?」

杏子「はぁ!?」

さやか「あーん」

杏子「いや、そのくらい自分で食えよ」

さやか「あーん」

杏子「いや、だからさ」

さやか「あーん」

杏子「くっそ!しかたねーな!もう!」

さやか「やったー」

杏子「ほら、あーん」

さやか「あーんこ」

杏子「うるせぇ!」

さやか「えへへ…ありがと」

杏子「はい、あーん」

さやか「あーん」

杏子「…どうだ?」

さやか「うん、おいしい」

杏子「へへ、そりゃよかった」

さやか「わんもあ!あーん」

杏子「はいはい、あーん」

さやか「えへへ」

杏子「あはは」



その夜

さやか「うーん!よくねたー!」

さやか「うん!風邪治ったっぽい!」

杏子「くー…くー…」

さやか「杏子、つきっきりで看病してくれたんだよね?」

杏子「しゃやか…」ムニャムニャ

さやか「…ふふっ、ありがと、杏子」

さやか「来年こそは帰ってきたさやかクロースで杏子にプレゼントしてやるんだから」

さやか「今日はありがとう、あんたからのプレゼント、嬉しかったよ」

さやか「来年は、アップルケーキでも作ってみよっかな?」

さやか「ふふふ、楽しみにまってなさいよ」

さやか「あたしだけの、あんこクロースちゃん」ナデナデ

杏子「えへへ……」ムニャムニャ

おわり