ほむホーム

ほむら「………」

マミ「………」

ほむら「………」

マミ「………」

ほむら「………」

マミ「………」

ほむら(気まずい…)

ほむら(気まずいわ……)

ほむら(なんなのよこれは……)

ほむら(どうしてこうなったの…)


回想

ほむら「今日はみんなが私の家に遊びに来るわ」

ほむら「しかし私は孤独な悪魔…別に嬉しくなんかないわ」

ほむら「でも、おもてなしをしないのは悪いから何かしないといけないわね」

ほむら「とは言ったものの、家には本当にもてなすものが何もないわ」

ほむら「冷蔵庫の中には…トマトとカボチャだけね、なんなのこの有り様は」

ほむら「仕方ない、奮発してケーキと紅茶でも買って来ましょう」

ほむら「今月はピンチだから、別に安物でもいいのだけど…」

ほむら「ピンチなのをみんなに悟られるわけにもいかない」

ほむら「そう、私は悪魔…だから安物には手を出さない」

ほむら「ここは思いきって高級品で行くわ!」

2時間後

ほむら「……店員さんに言いくるめられて、想像以上の出費になってしまったわ」

ほむら「これは来月もピンチかしら…お母さんに来月の仕送り多目にお願いしないと……」

ほむら「でも、これで準備はバッチリね」

ほむら「これなら、巴マミにも負けないおもてなしができるわ」

ほむら「私、巴マミはどうも苦手なのだけど…苦手分、尚更巴マミには負けたくないのよ」

ほむら「と言うわけで、奮発して良い紅茶を買えたはずよ」

ほむら「ケーキは百江なぎさが好きそうなチーズケーキを選んだわ」

ほむら「あと、佐倉杏子が喜ぶように、フルーツも準備できた」

ほむら「美樹さやかやインキュベーターもこれなら文句を言わないでしょう」

ほむら「そしてまどかには……」

~♪

ほむら「電話?まどかからだわ」

ほむら「もしもし、まどか?」

ほむら「うんっ、準備はもうできてるわ!」

ほむら「だから、早く……え?」

ほむら「き、急用ができた…?」

ほむら「………」

ほむら「…あ、聞いてるわ、うん」

ほむら「そ、そう…そうなのね……」

ほむら「え?ううん、私は大丈夫よ、気にしないで」

ほむら「あなたが謝る必要はないわ」

ほむら「ええ、うん、ありがとう、まどか」

ほむら「うん、また今度…待ってるわ」

ほむら「うん、じゃあね、ばいばい、まどか」

ほむら「………」

ほむら「まどかぁ……」

ほむら「はぁ…まどかが来ないだなんて…」

ほむら「まどか抜きだなんて、まるでイチゴとクリームとスポンジケーキを抜いたショートケーキのようなものじゃない……」

ほむら「はぁ…仕方ないわ、今日は美樹さやかでも弄って我慢するしかないわね」

ほむら「はぁ……」

ピンポーン

ほむら「……あら、もう来たのね」

ほむら「約束よりも早く来るバカなんて、美樹さやかくらいしかいないわ」

ほむら「まぁ、美樹さやかならちょうど良い時間潰しにはなるわね」

ガチャ

ほむら「いらっしゃい」

マミ「こんにちは、暁美さん」

ほむら「え…?」

マミ「ちょっと早く来すぎちゃったかしら?」

ほむら「…いえ、大丈夫よ」

マミ「ふふ、ありがとう」

ほむら「…」

マミ「そうそう、今日はみんなのためにおみやげを持ってきたのよ!」

マミ「今日はブラウニーに挑戦してみたの!」

ほむら「………」

マミ「…暁美さん?」

ほむら「…いえ、その……」

マミ「あ、なぎさ?」

ほむら「ええ…」

マミ「なぎさなら、キュゥべえに用があるって先に出ていったの」

マミ「だから暁美さんの家にいると思ってたのだけど……」

ほむら「…インキュベーターも用があると言って出ていったっきり、帰ってこないわ」

マミ「そうなの?何処に行ったのかしら?」

ほむら「……とりあえず外で話すのも寒いでしょう、中に」

マミ「ええ、ありがとう。お邪魔します」

ほむら「………」

マミ「暁美さんの家に遊びに来るのは初めてだわ」

ほむら「…そうね」

マミ「わぁ…とても独自性のあるお部屋ね」

ほむら「…どうも」

マミ「あら?このケーキは…買って来たの?」

ほむら「…たまたま、親から送られてきたのよ」

マミ「そうなの?この紅茶やケーキ、私がよく買いに行くお店のものと似てたから…気のせいかしら?」

ほむら「…たまたま同じお店で買ったのでしょうね」

マミ「え?でも暁美さんのご両親は東京じゃ…このお店は見滝原にしかないはずよ?」

ほむら「……たまたまよ」

マミ「…ふふ、そっか。詮索してごめんなさいね」

ほむら「いえ………」

ほむら(やっぱり巴マミは苦手だわ…)

ほむら(早くさやか達来ないかしら…)

~♪

ほむら「電話、杏子からだわ」

マミ「どうぞ」

ほむら「ええ、もしもし」

ほむら「……え?さやかが風邪を引いた…ですって!?」

ほむら「何で?魔法少女なのに風邪なんか……」

ほむら「え?さやかだから?まぁ、たしかに美樹さやかなら魔法少女なのに風邪を引いても仕方ない気がするわ」

ほむら「ん?でもバカは風邪を引かないって言うじゃない」

ほむら「本当に風邪なの?」

ほむら「大丈夫って…佐倉杏子、あなた何か隠してないかしら?」

ほむら「本当に大丈夫なの?安静にしてる?ご飯は?お粥作れる?」

ほむら「そもそも、あなた、看病できるの?」

ほむら「…え?そこまで心配しなくても大丈夫…?でも……」

ほむら「…ええ、ええ、わかったわ。仕方ないものね」

ほむら「いえ、あなたも気を付けなさい、佐倉杏子」

ほむら「ええ、お大事に。さようなら」

ほむら「……はぁ」

マミ「美樹さん、風邪なの?」

ほむら「ええ、だから佐倉杏子も美樹さやかも来れないみたいよ」

マミ「そう、残念ね…後でお見舞いに行きましょうか」

ほむら「来なくて良いと言われたわ」

マミ「そっか……じゃあ、今日は3人になるわね」

ほむら「……まどかは急用ができたのよ」

マミ「えっ?そうなの?」

ほむら「ええ、残念だわ…」

マミ「……あら?もしかしたら、今日は暁美さんと2人っきり?」

ほむら「え?」

マミ「だって、なぎさとキュゥべえも帰ってこないし…」

ほむら「……あっ」

マミ「まぁ、今日は2人で楽しみましょう?」

ほむら「…そ、そうね」

マミ「うふふ、暁美さんと2人っきりだなんて初めてだから、ちょっと緊張しちゃうわね」

ほむら「ええ……」

マミ「そうそう、暁美さんは――――」


回想終り

ほむら(…と、暫くは巴マミが話題をふってくれたけど)

ほむら(正直、紅茶の銘柄なんてわからないし、ケーキも作ることないからわからないわ)

ほむら(百江なぎさのことも、あんまりわからないし…)

ほむら「………」

マミ「………」

ほむら(流石に、巴マミも黙ってしまったわね)

ほむら(とても重い空気だわ…)

ほむら(なにか糸口を……)

ほむら「……」クゥー

マミ「!」

ほむら「っ//」

ほむら「そ、その!今日はまだ何も食べてなかったから……」

マミ「ふふ、ちょうど良かった、なら私のブラウニーでも食べましょうか」

マミ「暁美さんの買ってきたケーキはまたみんなで食べましょう?」

ほむら「……それもそうね」

ほむら(ん…?何か違和感が…気のせいかしら)

マミ「じゃあ、準備するわね、食器借りてもいいかしら?」

ほむら「ええ、もちろんよ」

マミ「ふふ、ありがとう」

ほむら(……何か話題はないかしら)

ほむら(流石に無言は耐えがたいわ)

ほむら(…とりあえず、巴マミのブラウニーを誉めないと)

ほむら(あれって美味しいのよね)

マミ「おまたせ、暁美さん」

ほむら「いえ、ありがとう」

マミ「じゃあ、食べましょうか」

ほむら「ええ、いただきます」

マミ「いただきます」

ほむら「…もぐ」

ほむら「もぐもぐ」

マミ「どう?」

ほむら「…やっぱり巴さんの作るブラウニーは美味しいわ」

ほむら「…えっと、生地がしっとりてしていて…その、それでいてベタつかないスッキリとした甘さよ」

ほむら「こ、ココアはバンホーテンのも物を使用したのかしら?」

マミ「……ふふふっ」

ほむら「?」

マミ「暁美さん、そんなに無理して誉めなくても良いのよ?」

マミ「誰かの真似をするだなんて暁美さんらしくないわ」

ほむら「わ、私はそんな…美味しいのは本当だし」

マミ「ふふ、でもありがとう、作った甲斐があったわ」

マミ「それに、やっと固くなくなったしね、暁美さん」

ほむら「え?」

マミ「……私ね、正直に話すと、暁美さんのこと少し苦手だったの」

ほむら「……」

マミ「私は鹿目さんのように、楽しく暁美さんとお話できないし」

マミ「美樹さんのように、冗談を言い合えないし」

マミ「佐倉さんのように、信頼し合ってる…とは言い切れないの」

マミ「私だけ、暁美さんと打ち解けられてないような気がしてた」

マミ「…だから、私…今日は張り切って頑張ろうと思ってたの」

マミ「そのせいか、予定よりも早く来ちゃったのかしらね」

ほむら「巴さん…」

マミ「だからね、今日はみんなを呼んで暁美さんと遊びたかったの」

マミ「…まあ、結果的に2人っきりになっちゃったのだけどね」

ほむら「……結果オーライ、かもね」

マミ「暁美さん」

ほむら「……まぁ、私も…巴さんのこと苦手に感じていたのは事実よ」

ほむら「でも、嫌いと言う訳じゃないわ」

マミ「嫌いじゃないけど好きじゃない…みたいな?」

ほむら「それもちょっと違うかも知れない」

ほむら「私は、ただ…」

ほむら「ただ……」

マミ「…ふふ、まぁとにかく、今日は2人っきりなんだし」

マミ「せっかくだから2人で何かしましょうか?」

ほむら「……そうね」

マミ「何がしたい?」

ほむら「…じゃあ、巴さん」

ほむら「お菓子の作り方、教えてもらえますか?」

マミ「ええ、喜んで!」

ほむら「お手柔らかに」

マミ「うふふっ」

ほむら「ふふ」




キュゥべえ「これで大丈夫だね」

なぎさ「作戦通りなのです!」

杏子「あたしもブラウニー食いたかったなぁ」

さやか「ほむらが買ってきたケーキやフルーツ今度食べれば良いじゃん」

杏子「よっし、じゃあ次の休みはそれで決まりだね」

まどか「いいなぁ」

さやか「いいなぁ。って、まどかも参加するに決まってんじゃん」

まどか「ううん、そうじゃなくってね」

まどか「マミさんと一緒にブラウニーを作るほむらちゃんはとても嬉しそうで」

まどか「マミさんも嬉しそうで」

まどか「そんな二人が羨ましいなって」

まどか「そう思ってしまうのでした」

おわり