ほむら「…」ジィー

まどか「…」ジィー

まどか(ほむらちゃん、物凄く真剣に映画見てる)

まどか「…」ジィー

まどか(綺麗だなぁ…)

まどか(ほむらちゃんの横顔、すっごく美人さんだ)

まどか(子供っぽいわたしとは大違いだよ)

まどか(やっぱり、わたし何かじゃほむらちゃんとは釣り合わないのかな…)

まどか(…って、釣り合うも何も、別にわたしとほむらちゃんは付き合ってるわけじゃないよ!)

まどか(ほむらちゃんは最高の友達だもん!)

まどか(………)

まどか(最高の…友達…)

まどか(ともだち…)

まどか(……おかしいよ)

まどか(ほむらちゃんは最高の友達なのに、これ以上ないのに)

まどか(なのに、わたし……)

まどか(……今日のわたし、変だよ)

まどか(わたしがわたしじゃないみたい)

まどか(ほむらちゃんを見てると、凄く不思議な気持ちになるもん)

まどか(わかんない…わかんないよ)

まどか(…ううん、ほんとはわかってる)

まどか(もしかして…いや、もしかしてしなくても)

まどか(わたしはほむらちゃんのことが)

まどか(す)

ほむら「まどか?」

まどか「わひゃぁっ!?」

ほむら「わっ?」

まどか「ほ、ほむらちゃん!?」

ほむら「え?どうしたの?そんなに叫んで…」

まどか「うぅ!あの、その」

ほむら「まどか…?」

まどか「え、映画!映画は?」

ほむら「え?さっき終わったでしょ?」

まどか「えっ?」

ほむら「えっ?」

まどか「あ…」

ほむら「…もしかして、ちゃんと見てなかったの?」

まどか「うう……」


数十分後のランチ!

まどか「ごめんなさい…」

ほむら「ふふ、別に私は怒ってなんかいないわ」

ほむら「ただ、まどかが物凄く真剣な顔をしていたから、少し驚いて」

まどか「考え事をしてたの…」

ほむら「考え事…ね、あえて聞かないでおくわ」

ほむら「でも、私で良ければ、何時でも相談に乗るわ」

まどか「ありがとう、ほむらちゃん」

まどか「でも、気持ちだけで十分だよ」

ほむら「…そう」

「おまたせしましたー」

まどか「あ、きたきた。お昼だよ」

ほむら「さっそく、いただきましょうか、まどか」

まどか「うん、いただきます」

ほむら「いただきます」

まどか「そうだ、ねえ、ほむらちゃん」

ほむら「何かしら?」

まどか「映画の感想を教えてほしいなって」

ほむら「ネタバレでも大丈夫?」

まどか「うん、大丈夫だよ」

ほむら「なら…そうね、一言で言うなら……」

ほむら「………」

ほむら「………」

ほむら「………ぐす」

まどか「えぇ?どうしたの?大丈夫?」

ほむら「だ、大丈夫…ただ、映画の結末を思い出したら、涙が……」

まどか「感動できる話だったんだね」

ほむら「感動もあるけど、それ以上にやるせないと言うか、儚いと言うか……」

ほむら「途中で、ピュエラがみんなのために、自分を犠牲にしてまで、世界を改編したの…」

まどか「そんなことしたの?」

ほむら「でも、それを認めたくなかった、マギカは親友のピュエラのために、堕天して、もう一度ピュエラを助けたのだけど」

ほむら「結局、ピュエラとマギカは疎遠になっていく…そんな話だったわ」

まどか「そ、そうなの…?」

ほむら「マギカは、ただピュエラと一緒にいたかっただけなのに…」

ほむら「最終的には友達と言えるかすら怪しくなるだなんて…」

ほむら「そんなの、あんまりよ…」

まどか「うん…」

ほむら「……私ね、すごく感情移入してしまって」

ほむら「私と似ていると思ったわ」

まどか「たしかに、似てるかも」

ほむら「…でも、私は幸福者よ」

ほむら「こうして、まどかと一緒にいることができて…」

ほむら「あなたの友達のままでいられて、本当に嬉しい」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「お願い、まどか…」

ほむら「これからも私の友達でいてほしいの…」

ほむら「あの子達のように、心と心が離ればなれになるなんて、絶対に嫌…」

ほむら「まどか…」

まどか「えへへ、大丈夫だよ、ほむらちゃん」

まどか「ほむらちゃんとわたしは、ずっとずっと友達だよ」

ほむら「まどかぁ…!」

まどか「ほむらちゃんは、わたしの最高の友達だもん」

ほむら「ありがとう…」

まどか「……うん、友達…」

まどか「………」