ゆかり「キュゥべえ…!」

キュゥべえ「おや?もしかして、僕の姿が見えるのかい?」

マミ「あ!」

ゆかり「え?あっ、えっと…こ、この猫は?」

マミ「ううん、猫じゃないわ」

キュゥべえ「僕の名前はキュゥべえ、マミの友達だよ」

ゆかり「えと…その、なんで喋ってるの?」

マミ「たしかに驚くのも無理はないわ、だってキュゥべえは宇宙人なんだもの」

ゆかり「えっ?」

キュゥべえ「そうだよ、訳あって今はマミと一緒に暮らしているんだ」

ゆかり「う、宇宙人…」

キュゥべえ「うん、と言っても君たち人類が想像しているものとは違うかもしれないけどね」

マミ「それよりもキュゥべえの姿が見えるだなんて…素質があるのかしら?」

ゆかり「そ、素質ですか?」

キュゥべえ「ふむ、たしかに素質はあるようだね」

キュゥべえ「いや、むしろこれは…」

ゆかり「うっ」

どうしよう、まさかこんなに早くインキュベーターと遭遇するなんて…

わたしがもう魔法少女になってることは隠してた方がいいのかな?

それとも…

キュゥべえ「君は…ひょっとすると」

ゆかり「え、えっと!百江ゆかりです!よ、よろしくね?」

キュゥべえ「百江?」

ゆかり「そ、そうだよ、百江ゆかり…」

キュゥべえ「………」

ゆかり「あ、あはは…」

マミ「?」

キュゥべえ「…まぁいいや、よろしくね、ゆかり」

ゆかり「う、うん」

マミ「どうかしたの?」

キュゥべえ「ううん、何でもないから安心して、マミ」

マミ「そう?」

ゆかり「…」

感付かれちゃったのかな…?

別に隠す必要はないかもしれないけど、警戒しなきゃ

一番の敵はインキュベーターなんだから!

マミ「ふふ、やっぱり驚くわよね、こんなところで宇宙人と会うだなんて思いもしなかったでしょうし」

ゆかり「げ、現実味はない…のかな」

キュゥべえ「みんな似たような反応をするよ」

マミ「私も最初はびっくりしたもの」

キュゥべえ「でも今では友達だからね」

マミ「うん、不思議よね」

ゆかり「……」

もしかして…ううん、もしかしなくても、このマミさん…じゃなくてマミちゃんは

ずっとインキュベーターと一緒に生活してきたんだよね

みんなから聞いた話だと、インキュベーターは言葉巧みにみんなを騙していたって言うし

マミちゃんも騙されてるんだよね…?

どうしよう、マミちゃんとインキュベーターの仲を割くのは難しそう…

でもこのままじゃいけないのは間違いないよね?

まずはインキュベーターに怪しまれないようにしなきゃ!

でも…ここで暮らすと言うことは、インキュベーターとも一緒に暮らすってことだよね?

大丈夫かな…

キュゥべえ「……」ジッ

ゆかり「!」

すっごいこっち見てるよ…!

無表情だからわからないけど、これって怪しまれてるのかな?

なんとかしなきゃ

ゆかり「え、えと、キュゥべえとマミちゃんは何時出会ったの?」

キュゥべえ「僕らの出会いかい?」

マミ「もう何年も前になるわよね」

キュゥべえ「大丈夫なのかい?あの日のことはなるべく話したくないんじゃないのかな?」

マミ「そうだけど、ゆかりちゃんとはこれから一緒に暮らすんだし、隠していてもしょうがないもの」

マミ「それに隠し事をしてこそこそするよりも、ちゃんと話してすっきりした方が良いものね」

ゆかり「!」

その通りなんだけど…

でもやっぱり今は隠し通した方がいいよね?

出会っていきなり未来から来ただなんて言えるわけないもん…