ごらく部

京子「それじゃあ改めて」

京子・結衣「「あかり、入学&入部おめでとう!」」

あかり「わぁーい!祝え祝えぇ」

京子「何はともあれ」

あかり・京子・結衣「「「かんぱーい!」」」

京子「それにしても三人で学校って久しぶりだよね」

結衣「去年小学校を卒業していらいか」

あかり「えへへ、あかりはまた京子ちゃんと結衣ちゃんが一緒で嬉しいよぉ」

京子「あかり…はいこれ!合鍵、私とあかりの愛の巣の…」

あかり「?」

結衣「私もいるのに何する気だ…部室の鍵だよ」

あかり「えへへ、そっかぁ。そういえば、ごらく部って何する部活なの?」

あかり「それに、その茶室…」

結衣「ああ、まだ言ってなかったっけ、ここは茶道部の部室なんだけど」

結衣「廃部になって、今は誰も使ってないんだ」

結衣「そこを私達が勝手に使ってるってわけ」

あかり「へーっ…あれ?」

あかり(たしか、茶道部って…)

京子「休み時間もここでダラダラ過ごしてるんだよ」

あかり「楽そうでいいねぇ、で結局何をするの?」

結衣「だから…」

京子「好きにダラダラするだけだよぉ~」グデン

あかり「えぇーーー!?」

あかり「そ、そんなのつまらないよぉ」

京子「ん?」

あかり「だってあかり、せっかく中学生になったんだよ?」

あかり「ダラダラも良いけど…もっと刺激的なことはないのぉ?」

京子「なるほど刺激的かぁ…刺激的かぁ…刺激的…」

京子「刺激的ぃ!」モミッ

結衣「んなっ!?」

ボコッ

京子「ご、ごめんなさい!」

結衣「それにしても刺激的なことか…」

京子「ジェットコースターとか!?」

結衣「学校関係ないだろ」

あかり「あっ、でも良いなぁ遊園地行きたくなってきたよぉ」

あかり「あかりメリーゴーランド大好きぃ」

結衣「メリーゴーランドは刺激的じゃないじゃん」

京子「なら結衣はどう思うの?」

結衣「刺激的…ん、ベタだけど…恋愛…とか?」

京子「恋愛!?」

結衣「あかりは誰か好きな子いる?」

あかり「え?あかりは京子ちゃんと結衣ちゃんが大好き!」

結衣「ど、どうも」

あかり「京子ちゃんは?」

京子「自分が一番好きー」

結衣「うん、すごい納得した」

あかり「それじゃあ結衣ちゃんは?」

結衣「私?私は…特にいないかな?」

結衣「まぁ刺激的なことなんてそうそうないよなぁ」

京子「あんまり中学生に夢見ない方がいいよー?」

あかり「中学生活初日から夢も希望もない?!」

その頃

ちなつ「うーん…見当たらなかったね」

仁美「そうですわね…」

さやか「存在しない…とか?」

まどか「それなら先生が一言くらい何か言いそうだけどなぁ」

ちなつ「とりあえず部室見に行ってみよっか?」

仁美「確かに、直接足を運んで判断した方がよさそうですわね」

ちなつ「うん、それじゃ…えっと、たしかあっちだよ、行こっ?」

さやか「おーけぃ」

まどか「仁美ちゃんは習い事でしてたけど、ちなつちゃんもお茶習ってたの?」

ちなつ「ううん、別に習い事とかじゃないん」

ちなつ「でも、私のお姉ちゃんが昔茶道部でね、すごく美味しくて憧れたの」

さやか「そっか、だからかぁ」

ちなつ「あ、お茶は関係ないけどみんなはお姉ちゃんとかいるの?」

さやか「あたし一人っ子」

仁美「私もですわ」

まどか「わたしは弟がいるよ、もうすぐ二歳になるんだぁ」

ちなつ「そうなの?可愛いだろうなぁー、今度見せてよ」

まどか「うんっ」

まどか(ちなつちゃん、初対面なのにわたし達幼馴染みのグループにもう溶け込んでるよ)

まどか(すごいなぁ、わたしなんか、さやかちゃんと仁美ちゃんがいなかったら)

まどか(きっとひとりぼっちになってるだろうし…ちなつちゃんを見習わなきゃ)

まどか(……見た目も被ってるし…)

つづく