ほむら「まどかのことを覚えているのは私だけ…」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「でも、そのまどかの記憶でさえ…私が私を記憶操作して作り出した」

ほむら「ただの幻想なのかもしれない…」

まどか「そんなことないよ…」

ほむら「このリボンだって…本当は最初から私が使っていただけなのかもしれない…」

まどか「違う…違うよっ…!」

ほむら「もちろん、今のは私の思いすぎかもしれないし」

ほむら「その可能性が高いとは思うけど…」

ほむら「誰もまどかのことを覚えていない以上…」

ほむら「証明のしようがないわ…」

まどか「……違うのに…」

ほむら「…まどかぁ……」

まどか「私はここにいるよ!ほむらちゃん!!」

ほむら「………」ゴロン

ほむら「……うぅぅ」ギューッ

まどか(枕に顔を埋めてるほむらちゃん可愛い)

まどか「じゃなくって!わぁぁ!どうしたらいいの!?」

まどか「ほむらちゃんが私のこと覚えていてくれて私ははしゃいじゃったけど」

まどか「ほむらちゃんがこんなに苦しんでるなんて…」

まどか「……私、ほむらちゃんに残酷なことしちゃったのかな…」

まどか「ほむらちゃん…」

まどか「何か、リボン以外に私がいる証拠を残せたらいいんだけど」

まどか「流石に現世に物理的干渉はできないし…うぅ」

まどか「何かないかな…?」

キッチン

キュッキュッ

まどか「あれ?キュゥべえ何してるのかな?」

キュゥべえ「ふぅ、皿洗いしとかないと後でほむらに文句言われるだろうからね」キュッキュッ

まどか「皿洗いしてる!?」

キュゥべえ「こんな時、耳毛が長くて良かったと思うよ」

まどか「え!?あれ耳毛だったの!?」

まどか「うわぁ、なんか軽くショックだよ、結構触ってたような…」

キュゥべえ「よし、皿洗いはこれで大丈夫だね」

キュゥべえ「それじゃあ僕はお風呂に入ってこよう」

まどか「お風呂入るんだ?たしかに私の時は桶に入ってたけど…」

まどか「……まあ、キュゥべえのことはいいや」

まどか「それよりも、何かほむらちゃんに残したいな…」

まどか「何か…」

まどか「………」

まどか「………」

まどか「………」

まどか「わーん!思い付かないよぉ!」

まどか「だって私概念だもん…」

まどか「魔法だって都合良くは使えないし…」

まどか「ほむらちゃん…」

まどか「―――!!」

まどか「どこかの魔法少女が…いかなきゃ!」

まどか「また来るからね!ほむらちゃん!」

その頃

さやか「ん…あれ、寝てたんだ」

さやか「って言うか、こっちの世界でも普通に眠くなるんだね」

さやか「なんか魔法少女しかいないことを除けば、割りと普通な世界…なのかなぁ?」

さやか「ほんと、ここもあたしの部屋とそっくりだし」

さやか「あたしの部屋…かぁ」

さやか「どこまで再現してあるんだろ?」

さやか「パッとみは完璧だけど…」

さやか「……流石にアレはないよね?」

さやか「お母さんが勝手に掃除してもバレないように隠してたし…」ゴソゴソ

さやか「うげっ!?」

さやか「あわわわわ!ま、まじ!?」

さやか「なんでこれまで再現されてんのー!?」

さやか「もうこっちで使うことないのに!」

さやか「……まあ、あっちでも結局渡せなかったんだけどさ」

さやか「墓場まで持っていくつもりだったんだけどなぁー…」

さやか「…あぁ、ここがある意味墓場か」

さやか「あーもー!こんなことなら捨てとけばよかった!」

さやか「……恭介へのラブレター」