マミ「ゆかりちゃん、ちょっとこっちに…」

ゆかり「う、うん」スクッ

ゆかり「わわっ?」フラッ

まどか「だ、大丈夫?」ササエ

ゆかり「あ、ありがとう…」

仁美「ずっと眠っていたから、体が弱っているのでしょうか…?」

ゆかり「そう…なのかな?」

マミ「そ、そうだよね、何か食べるものを持ってこなきゃ」

ゆかり「それならわたしも手伝うよ」

まどか「だ、ダメだよ!安静にしとかなきゃ」

ゆかり「ううん、大丈夫、立ち眩みしただけだし」

ゆかり「それに、マミちゃんに確認したいこともあるから」

仁美「!」

マミ「ゆかりちゃん…」

まどか「でも…」

仁美「まどかさん、ゆかりさんはマミさんに任せて、私達はほむらさんを…」

ほむら「…」オロオロ

まどか「…うん」

ゆかり「ありがとう」

マミ「じゃあ、ゆかりちゃん…こっちで」

ゆかり「うん」

リビング

マミ「…ここならみんなには聞こえないよね」

ゆかり「たぶん大丈夫」

マミ「じゃあ…えっと、ゆかりちゃん…あなたの偽名と本名は?」

ゆかり「偽名が百江ゆかりで本名が鹿目ゆかり」

マミ「うん、じゃああなたの出身地は?」

ゆかり「15年後の見滝原」

マミ「母親は?」

ゆかり「鹿目まどか」

マミ「…と言うことは、暁美さんのように記憶や人格が変わったわけじゃないみたい…よかった」

ゆかり「でも、ほむらちゃんが乗り移っていたんでしょ?」

マミ「うん…あの時のゆかりちゃんは間違いなく暁美さんだったと思う…」

マミ「話し方もそうだし、顔なんて本当に暁美さんそのもの…ってくらいそっくりだったの」

ゆかり「わたしとほむらちゃんって顔が似てるもんね」

マミ「そうなんだけど、似てるどころか…」

ゆかり「ほむらちゃんは何か言ってたの?」

マミ「何て言うか、すごく困惑してる感じがしたような…」

マミ「それから、ゆかりちゃんのことを知らないみたいだったし、鹿目さんと会ってすごく嬉しそうにしていたわ」

ゆかり「わたしのことを知らない?」

マミ「うん、ゆかりちゃんと暁美さんはそれなりに一緒にいたんだから知らないなんてあり得ないはずなんだけど…」

ゆかり「…?」

マミ「ゆかりちゃんは倒れる前のことを覚えてる?」

ゆかり「……たしか…」

ゆかり「ほむらちゃんとソウルジェムをくっつけて、お互いの情報を交換しようとしたのかな…?」

ゆかり「そしてソウルジェムが光って…」

ゆかり「そこからのことは殆ど覚えてないけど」

ゆかり「ほむらちゃんの記憶が頭の中に入ってきたような気がして…」

ゆかり「なぜか懐かしいような…そんな気がしたの」

マミ「懐かしい?」

ゆかり「たぶん、ママ達から聞いていた話しと同じ内容のはずだから、それで懐かしいと感じたのかな?」

マミ「そっか…」

ゆかり「そして気づいたら、さっきのようになってたの」

マミ「なるほどね…うーん、よくわからないわ…」

ゆかり「うぇひひ…わたしもだよ」

マミ「まあ、とりあえず二人とも目を覚ましてくれただけでも良かったのかな」

マミ「あのまま二人とも目を覚まさなかったら…私…」

ゆかり「ごめんなさい…」

マミ「ううん、こちらこそごめんなさい…」

マミ「その代わりじゃないけど、頑張って美味しい料理作るから!」

ゆかり「てぃひひ、楽しみだなぁ」