ほむら「私は何度も何度も時間を繰り返して、その度にまどかと出会ったわ」

ほむら「最初に私を助けてくれたまどか」

ほむら「私のせいで魔法少女のことがバレそうになっても笑って許してくれたまどか」

ほむら「最後のグリーフシードを私に託してくれたまどか」

ほむら「あなたの言ったように、ショッピングしたり料理をしたりしたまどかもいたし」

まどか「でも…私は…」

ほむら「さやかのことで喧嘩したままのまどかもいたわ」

まどか「!」

ほむら「ものすごく距離が近かったまどかもいたし」

ほむら「逆にほとんど話せないままのまどかもいた」

まどか「…そうだけど」

ほむら「そうして、いろんな時間軸でまどかと出会った中、最後に出会ったのが」

ほむら「円環の理になるまどか、あなたよ」

まどか「…!」

ほむら「あなたとは確かにあんまり話せなかったし、色々と酷いことも言ってしまったと思うわ」

ほむら「結局、さやかも杏子も巴マミも死なせてしまって」

ほむら「あなたも守れなかった」

ほむら「もうダメだ…って心がおれそうになった時、あなたが手を取ってくれた」

まどか「あの時の…」

ほむら「私は今までもいろんなまどかに助けられてきたけど」

ほむら「私が魔女になりかけたのはあの時だけだわ…まあ、そのあとキュゥべえの実験台にはされたけどね」

ほむら「その時も助けてくれたのはまどか、あなただったわ」

ほむら「さやか、杏子、巴マミ、そしてべべ…なぎさちゃん?…だったかしら?」

ほむら「彼女たちにも助けられたけど、私を魔女の姿から元に戻してくれたのは」

ほむら「やっぱりあなただった」

まどか「…でも、その後にほむらちゃんは私を裂いちゃう」

ほむら「ええ、それがまどかの為だと思ったからよ」

ほむら「…まぁ、私のエゴ…なのだけどね」

まどか「…」

ほむら「まどか、あなたは人間としてあるべき姿で幸せを掴むべきよ」

ほむら「だから私はまどかの一部を奪い取った」

ほむら「決して、何も知らないまどかが一番……好きなわけでも、円環の理のまどかが一番好きなわけでもないわ」

ほむら「私にとって、あなたを含めた全てのまどかが、私にとっての一番よ」

まどか「……」

ほむら「私は今までにいろんなものを失ってきたのかもしれない」

ほむら「私自身、最初の頃と比べると完全に別人になったと思うわ」

ほむら「いつのまにか落としてしまったものもあれば、自分から捨てたものもある」

ほむら「でも私はこれだけは絶対に無くさないと決めたものがある」

ほむら「それが、あなたへの…そう、愛よ」

まどか「!!!」

ほむら「私は全てのまどかを愛しているわ」

まどか「ほ、ほむらちゃん!!」

ほむら「なにかしら?」

まどか「そ、それって!こ、告白ってことでいいのかな!?」

ほむら「え?」

まどか「え?って愛だよ!!」

ほむら「…あぁ、私はまどかを愛していると告白したわね」

まどか「ほむらちゃん!!」

ほむら「まあ、これはキュゥべえにも告白したことだし」

まどか「え?!キュゥべえ…あ、違うよ、その告白じゃないよ!」

ほむら「?」

まどか「なんでそんなにキョトンとしてるの!?」

ほむら「あっ、私が告白したことについてかしら?」

まどか「そうだよ!」

ほむら「私がまどかを愛しているって告白の意味がちょっと違うと言うこと?」

まどか「そうそう!」

ほむら「なら別の意味で言って欲しいと」

まどか「うんっ!」

ほむら「まどか」

まどか「うんっ!!」

ほむら「ちょっと何言ってるのかわからないわ」

まどか「私もだよ!ほむらちゃ……え?」

ほむら「?」

まどか「………」

まどか(あれ…ほむらちゃんってまさか本当に恋って感情がなくなってるの?)

まどか(流石に鈍いってレベルじゃないよね?)

まどか(もうわざとか本当に感情がなくなってるかの二つしかないよ…)

まどか(もしかしてダークオーブの中にその感情が入ってるのかな…)

ほむら「……」