まどか「あれ?」

ほむら「どうしたの?」

まどか「あの人すごく慌ててる」

ほむら「…まだいたのね」

まどか「知ってるの?」

ほむら「知ってると言うか…」

まどか「さっきくしゃみ聞こえたし、きっとティッシュを探してるんだよ!」テテテ

ほむら「あっ、まどか!」

ほむら父「あれ?ティッシュ持ってきてなかったっけ?」オロオロ

まどか「はい、どうぞ」

ほむら父「え?」

まどか「これ使ってください」

ほむら「ん?あ、ティッシュ!ありがとうありがとう!君は女神だ!」

まどか「うぇひひ」

ほむら「まどか!何してるの!」

まどか「困っている人がいたら助けなきゃね、それにほむらちゃんの知り合いなんでしょ?」

ほむら父「うん?」

ほむら「別に知り合いって言う訳じゃ…」

まどか「そうなの?てっきりほむらちゃんの…」

ほむら父「ほむら…ちゃん!?」

ほむら「は?」

ほむら父「ま、まさか…やっぱりほむらなのか!?」

ほむら「ちょっと…なに?馴れ馴れしく私の名を呼ばないでほしいのだけど」

ほむら父「わ、私の名って…!!」

まどか「??」

ほむら父(まさか本当にこの子がほむらなのか!?)

ほむら父(確かにこの綺麗な黒髪はほむらと同じだし、伸長だってこのくらいだった…)

ほむら父(声自体は似てる気がする…でも話し方とかは全然違うし…)

ほむら父(それにこの目…ほむらがこんな目で人を見るとは思えないが…)

ほむら父(でもほむらって名前は珍しいはずだよな…?)

ほむら父(雰囲気や性格はともかく、見た目もよく似ているし…)

ほむら父(まさか…まさか…)

ほむら「何よ?本当に警察に通報するわよ?」

ほむら父「君の名前…暁美ほむら…かい?」

ほむら「…なんで私のフルネームを」

ほむら父「!!??」

ほむら「やっぱり怪しいわ、いったい何が目的なの!」

まどか「あわわ…」

ほむら父「ほ、ほむらぁぁぁぁぁっ!」ダキッ

ほむら「きゃっ!?」

まどか「!!!!」

ほむら「やっ!な、なに!?離してっ!」

ほむら父「ほむらぁぁぁぁぁっ!」

トントン

ほむら父「うん?」

まどか「ねぇ…」

ピカッ

まどか「……こんなの絶対おかしいよ?」

ほむら「やぁっ!…あ、あれ?」

ほむら父「……」ピクビク

まどか「大丈夫?ほむらちゃん」

ほむら「う、うん…ま、まどか!?あなた目が…」

まどか「そんなことより、この人誰なの?ほむらちゃんのこと知ってるみたいだったけど」

ほむら「わ、私も知らない…まさか本当に不審者だったなんて…」

まどか「ほむらちゃんにいきなり抱きつくだなんて絶対に許せないね」

ほむら(まどかが一瞬で助けてくれた…の?)

ほむら(物凄く怒ってる…今のまどかは円環の方のまどかみたいね…)

ほむら(流石に死んではいないだろうけど、あの不審者大丈夫かしら…)

ほむら父(マスクや帽子が完全に吹き飛んでいるわ…まどかは何をしたのかし…)

ほむら「!?」

ほむら父「ほ、ほむ…」

ほむら「な…!?」

まどか「どうしようかな?110する?」

ほむら「ちょ…ちょっと待って!!」

まどか「?」

ほむら父「ぅ…」ガクッ

ほむら「パパっ!」

まどか「……え?」

まどか「ええーー!?」

その後

ほむホーム

まどか「本当にごめんなさい、まさかお義父さんだったなんて…」

ほむら「私もまさかお父さんが変装してただなんて思いもしなかったわ…」

まどか「大丈夫だよね?怪我とかしてないよね?」

ほむら「ええ、それは大丈夫。本人はよく覚えていないみたいだし」

まどか「よかったぁ…」

ほむら「とりあえず、私に抱きつこうとした拍子に足を滑らせて頭を打った…と言うことにしておいたわ」

まどか「ごめんなさい…」

ほむら「いえ…それにしても、まさかあの不審者がお父さんだったなんて…」

まどか「ほむらちゃんに会いに来てたんだね」

ほむら「変装なんてしてるから気づけなかったわ」

ほむら「それに…」

ほむら(どうしよう…パパ物凄くショック受けてるみたいだった…)

ほむら(パパやママが知ってる私と今の私とじゃ色々と変わりすぎてるものね…)

ほむら(まどかも今みたいにちょくちょく円環のまどかになることもあるけど)

ほむら(まどかはあくまで普通のまどかと円環のまどかって二つの人格みたいな感じだけど)

ほむら(私は時間遡行のし過ぎで性格自体がかなり変わったから…)

ほむら(しかも不審者だと思って話してたから、かなりキツいしゃべり方しちゃったし…)

ほむら(あぁ…どうしよう…)

別室

ほむら父「あの子がほむらだったなんて…」

ほむら父「何があったんだ…何度考えても性格が違いすぎる…」

ほむら父「はっ?まさか俺は平行世界にでも飛ばされてしまったんじゃないか?」

ほむら父「なんか公園からの記憶が曖昧だし…」

ほむら父「いや…でも…俺のよく知ってるほむらと考えれば確かに性格が違いすぎるけど」

ほむら父「ママの娘として考えれば特に違和感ないよな…」

ほむら父「そっくりとまではいかなくても、あのほむらとあの頃のママはよく似ているし…」

ほむら父「しばらく会わないうちにママの性格に似てきた…ってことか…?」

ほむら父「でも数ヵ月しか経ってないけどなぁ…」

コンコン

ほむら父「あ、はい」

まどか「あ、あの…」

ほむら父「うん?」

まどか「だ、大丈夫ですか?痛くないですか?」

ほむら父「え?ああ、大丈夫だよ、どこも痛くないし…ちょっと記憶が曖昧だけどね」

まどか「ごめんなさい…」

ほむら父「?なんで謝るの?あ、そうそうティッシュありがとう、助かったよ」

まどか「は、はい」

ほむら「…お父さん」

ほむら父「ほむら…やっぱりほむらなんだな」

ほむら「う、うん…」

ほむら父「そっか…知らない内に成長したな、もうパパって呼んでくれないのかー、あはは」

ほむら「あ、いや、それは…」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら父「ちょっとみない間にママそっくりな美人に成長してくれてパパは嬉しいぞ!あ、いやお父さんか?」

ほむら「も、もう…」

まどか(何時もの調子がでないほむらちゃん可愛いなぁ)

ほむら父「ほむら」

ほむら「な、なに?」

ほむら父「…」ジィー

ほむら「…そ、そんなに見ないでよ、恥ずかしい…」

ほむら父「ああ、ごめんごめん」

ほむら「うぅ…」

ほむら父「やっぱりほむらで間違いないな」

ほむら「え?」

ほむら父「いやな、お父さんほむらがこんな美人に成長してくれて嬉しいんだよ」

ほむら「ちょ…」

ほむら父「ほむらもやっぱりママの娘だよな、さっきはあの頃のママと話してるみたいだったよ」

ほむら父「ママは若い頃はそれはもうツンツンしてたからなー、ツンデレじゃなくてツンツンだよツンツン」

ほむら「は、はぁ」

ほむら父「ほむらも一人暮らししてる間にママの面影が強くなったんだな」

ほむら父「たしかに今のほむらなら一人暮らししても問題無さそうだ、お父さんより大人っぽいからな」

ほむら父「いや、俺がガキっぽいだけか?」

ほむら「……ごめんなさい」

ほむら父「ん?」

ほむら「私…色々あって…その、昔のような私じゃなくなったの」

ほむら「だからパパやママに会うのが恥ずかしかったし…怖かった」

ほむら「だから東京に帰るのが嫌だったの…」

ほむら父「ん、そっか」

ほむら「…?」

ほむら父「うん?」

ほむら「怒らないの…?」

ほむら父「え?なんで?」

ほむら「なんでって…」

ほむら父「そりゃまあ、ほむらとママの顔を見ることだけが生き甲斐みたいなもんだから」

ほむら父「ほむらと会いたくて会いたくて仕方なかったけどな」

ほむら父「ママから今は会わないように何度も言われてたし、ママは何か察してたみたいだったから」

ほむら父「今まで我慢できてたんだよ、まぁ今日は我慢できなかったんだけどな」

ほむら父「なんで我慢できなかったかと言うと…いや、もう大丈夫だ」

ほむら父「君がまどかちゃんだよね?」

まどか「は、はい!」

ほむら父「いつもほむらと仲良くしてくれてありがとう、公園での二人を見ていたら心配は綺麗に晴れたよ」

ほむら「どういうこと?」

ほむら父「簡単に言えばこれからも、まどかちゃんと仲良くな…ってとこか」

ほむら「…?」

ほむら父「それよりも、こっちこそ黙って来て悪かったよ」

ほむら父「たしかに親には会い辛いよなぁ、一人暮らししてれば性格も変わるだろうし」

ほむら父「お父さん昔から性格変わってないみたいでさ、ほむらの気持ちを理解できてなかった」

ほむら父「だから、ごめん」

ほむら「……」<br clear="all">