暫くして

さやか「とにかく、そう言うわけだから…本当にごめんね」

ゆかり「ううん、大丈夫!後はわたし達に任せて!」

まどか「さやかちゃんは前のように普通でいてくれればそれで十分だよ」

さやか「ありがとう…」

さやかちゃんは魔法少女としての活動をほぼ辞めると心に誓いました

もちろん魔法少女自体を辞めることはできないから魔力も消費するけど

そこはわたし達が分け与えるから大丈夫

その代わりじゃないけど、わたし達が魔女と戦っている間に何かあったら

まどかちゃんや上条くん、ほむらちゃん…戦えないみんなを守る

その時だけ魔法少女になるって約束しました

これなら、わたし達も魔女との戦いに集中できるし

さやかちゃんも負い目を感じないはずだからね

さやか「本当にごめん…情けないよね」

まどか「そんなことないよ!」

ゆかり「そうだ!さやかちゃんにもう1つ約束してもらうね」

さやか「いいよ、1つでも2つでも何でも聞く」

ゆかり「もうこれ以上自分を責めないで?」

さやか「!」

まどか「うん、元の元気で明るいさやかちゃんが一番だよ!」

さやか「…そっか、そうだよね」

さやか「こんなのあたしらしくないもんね…」

さやか「…よしっ!」

さやか「さやかちゃん!明日からまた元気に学校に行くよ!」

さやか「それでいつも通りみんなと仲良くするし!」

さやか「あの杏子って子とも仲良くなれるよう頑張るし!」

さやか「恭介ともラブラブになってやるんだから!」

ゆかり「うん!」

まどか「その意気だよ!さやかちゃん!」

さやか「二人とも…ううん、みんなありがとう!」

さやか「あたしはもう泣かないよ!」

さやか「元のさやかちゃんに戻ってみせる!」

部屋の外

さやか母(よく聞こえなかったけど、立ち直れたみたいね…)

さやか母(よかった…あの子のあんな顔見たのは初めてだったからすごく心配したわ)

さやか母(さやかは成績は良くないかもしれないけど)

さやか母(いつも明るくて元気で…そんなさやかは私達の自慢の娘だもの)

さやか母(これからも、さやかが元気でさえいてくれれば、それ以上は何も望まないわ)

さやか母(ありがとう、まどかちゃん、ゆかりちゃん)

さやか母(……それにしても本当にゆかりちゃんってまどかちゃんと似てるのね)

さやか母(さやかがゆかりちゃんと初めて会った日は、その事をずっと話してたものね)

さやか母(ふふ、それに…やっと恭介くんと、ね)

さやか母(本当に良かったわ)

さやか母(おめでとう、さやか)

その日の夜中

マミマンション

あずき「ま、あたしもその方が助かるよ」

あずき「あんなのでも、美樹さやかはあたしの…」

マミ「ママ…なんだもんね」

あずき「ん…ま、まぁ」

ゆかり「これでひとまず一件落着だね」

マミ「うん、最悪の事態にならなくて本当に良かった…」

ほむら「美樹さんが魔女になるのは、わたしも嫌…です」

ゆかり「ほむらちゃん…うん、そうだよね」

あずき「…」

あずき(暁美ほむら…何度も時間遡行を繰り返し)

あずき(その度にまどかさんやマミさん、お母さん…そして美樹さやかが魔女になるところを見てきたんだよね)

あずき(そして倒したのも…)

あずき(最終的に円環の理になったまどかさんを裂いて悪魔になって)

あずき(そして最期は散っていった…)

あずき(だけど元々はこんなに弱々しい性格の女の子だったんだな…)

あずき(信じられない…でもそのくらい意志が強くて)

あずき(まどかさんのことが大切だったんだろうね…)

あずき(……ゆかりの性格はまどかさん譲りだと思ってた)

あずき(いや、もちろんまどかさん譲りで間違いないんだけど)

あずき(案外……)

マミ「ふぁ…そろそろ眠らない?」

ゆかり「うん」

マミ「えっと…どうやって眠る?」

マミ「ベッドは私のとパパとママの3人分しかないから…」

あずき「あたしはゆかりと一緒のベッドでいいですよ!」

ゆかり「わたしも賛成だよ」

ほむら「いいんですか…?」

あずき「大丈夫大丈夫!ゆかりと一緒に寝るのは慣れてるし」

ゆかり「ほむらちゃんはまだ体調が良くないもん、安静にしてた方がいいよ」

マミ「なら決まりだね」

ほむら「そうですか…」

ゆかり「あずきちゃんとはしょっちゅうお泊まりしてたから慣れっこなの」

あずき「ゆかりはあたしの嫁なのだぁー!」

ゆかり「わぁっ?うぇひひ、くすぐったいよぉ」

マミ(わたしもそんな友達がほしかったなぁ…)

ほむら(あっ、今の美樹さんみたいだった)

ほむら(親子…だからなのかな…)