さやか「キュゥべえ?なによ、珍しいじゃん」

さやか(…怪しい)

キュゥべえ「さやかの様子がいつもと違うから心配で見に来たんだよ」

さやか「…そりゃどーも」

さやか(何か裏がある…)

キュゥべえ「何か不安なことがあるんじゃないのかい?」

さやか「不安なこと?そんなの、急にあんたが現れたことが不安なんだけど」

キュゥべえ「酷いな、僕は君に気をかけているんだよ?」

さやか「いつもはそうしないのに?」

キュゥべえ「実はね、僕は隠れてずっと君のことを見ていたんだ」

さやか「はぁ?なにそれ、ストーカーじゃん」

キュゥべえ「僕は別に君に好意があるわけじゃないよ」

さやか「わかってるわよ、ってかあったらキモいし」

キュゥべえ「そんなことより、さやか…君の中にとてつもない魔力を感じるんだ」

さやか「……なに?やっと戦うことを止める決意ができたのに邪魔したいわけ?」

キュゥべえ「そうじゃないけど、少しは関係あるかもね」

さやか「何がいいたいのさ」

キュゥべえ「美樹さやか、君の中に天使が宿っている」

さやか「……はぁ?」

キュゥべえ「君だって知っているはずだよ、自分では制御できない」

キュゥべえ「もう一人の自分がいるってね」

さやか「!」

さやか(え?それってまさか…)

キュゥべえ「確かに君は並外れた素質を持っている」

キュゥべえ「ただの一般人であるはずの君にここまでの素質があるのはとても興味深いことだ」

キュゥべえ「ひょっとすると、平行世界か何処かにすさまじい因果があるのかもしれないね」

さやか「平行世界…?」

キュゥべえ「パラレルワールドならわかるかな?」

さやか「……」

キュゥべえ「わからないなら、簡単に説明してあげるよ」

キュゥべえ「実はいくつもの似たような世界が平行して存在しているんだ」

キュゥべえ「この世界をA世界とすれば、似ているけど少しだけ違うB世界があって」

キュゥべえ「さらにC、D…と似ているけど少しだけ違う世界がいくつも存在してる」

キュゥべえ「その平行世界の何処かの君にとんでもない因果があって」

キュゥべえ「その影響で、この世界の君にも並外れた素質が生まれたのかもしれないんだ」

さやか「……つまり、別の世界のあたしが凄いから、あたしも素質がある…ってこと?」

キュゥべえ「そうだね、訂正するほどの間違いはないよ」

さやか「でもそれがどうしたのさ、それに別の世界のあたしが凄いって、どういう意味よ」

キュゥべえ「……円環の理の一部、天使」

さやか「は?」

キュゥべえ「もしかしたら、別の世界のさやかは天使なのかもしれないね」

さやか「……あんた、あたしのことバカにしてんの?」

キュゥべえ「まさか」

さやか「じゃあなにさ、さやかちゃんリアルマジ天使ってこと?」

キュゥべえ「わけがわからないよ」

さやか「いやだから!あんたがあたしのこと天使だって言ったでしょ!」

キュゥべえ「もしかしたら、の話だよ」

さやか「で?このあたしの中にも天使が…って言いたいわけ?」

キュゥべえ「あくまで推測の話だけどね」

さやか「………なら、その推測は外れだよ」

さやか(たしかに、あたしの中に別のあたしがいることは…)

さやか(なんとなく、わかってた)

さやか(仁美、杏子、百江さん、ゆかり…)

さやか(みんなに剣を向けて暴走してたのは、あたしだけどあたしじゃない)

さやか(そう思いたい…)

さやか(でも、あれじゃ天使よりも…むしろ)

さやか(悪魔…)

さやか(あたしが…悪魔…?)