一週間後

キュゥべえ「ケーキ!ケーキ!まぁるいケーキ!」

マミ「まぁるいケーキはだぁれ!?」

なぎさ「ケーキはさやか?」

さやか「ちーがーう、あたしはラズベリー」

さやか「まぁるいケーキはあかい」

さやか「ケーキは杏子?」

杏子「ちーがーう、あたしはリンゴ」

杏子「まぁるいケーキはなぎさ好き」

杏子「ケーキはマミ」

マミ「ちーがーう!あたしはチーズ、まぁるいケーキは転がる!」

マミ「ケーキは鹿目さん!?」

まどか「……」

さやか「まどかまどか」

まどか「あっ…ち、ちがう…わたしは…」

まどか「ほむらちゃん……」

まどか「……」

マミ「鹿目さん…」

なぎさ「…」

杏子「…まぁ、無理もないよな、あいつあれから行方わかんなくなったしさ」

さやか「まどか、大丈夫だよ、ほむらはちゃんと帰ってくるって」

まどか「うん……」

マミ「…やっぱり、もう一度みんなで探しましょうか」

杏子「そうだな、じゃないとこっちも調子狂うぜ」

なぎさ「なぎさも手伝うのです!」

キュゥべえ「魔法少女のこととなれば、僕の出番だね」

まどか「みんな…」

さやか「……」

まどか「……みんな、ありがとう。でも大丈夫」

まどか「ほむらちゃんは必ず帰ってくるよ」

まどか「わたし、信じるもん…」

さやか「まどか…」

まどか「だから、大丈夫…それに、マミさんは受験だって近いんですし…」

マミ「それはそうだけど、受験と暁美さんなら、暁美さんを取るわよ…?」

杏子「まどかがそう言うなら、ほむらを信じて待とうぜ」

マミ「…そうね」

~♪

さやか「ん、メッセージだ」

杏子「なんだよ、さやか、誰からだ?」

さやか「……あー、恭介からだよ、こんど演奏会があるってさ」

杏子「………」ジッ

さやか「な、何よ?」

杏子「……いや、別に?それよりもさ、あたし腹減ったなー」

マミ「なら、途中だったケーキを食べましょう」

杏子「それも良いんだけどさ、さやかん家に上手いカボチャあるんだよ」

さやか「…?」

杏子「マミ、それでパンプキンパイつくってよ」

マミ「パンプキンパイ?作ったことないけど、美味しそうね」

なぎさ「マミの作るものなら、なぎさは大歓迎なのです!」

キュゥべえ「マミは天才だからね」

マミ「もうっ、しかたないわね」

まどか「…」

杏子「ってこと、さやか頼んだぜ」

さやか「え?あたし?」

杏子「ああ、カボチャだぞ、カボチャ」

さやか「…!そっか、わかった」

杏子「うん」

さやか「あたし、カボチャんとこ行ってくるね!」

まどか「!」

杏子「ああ、たのむなー」

マミ「さぁて、レシピを準備しなきゃ」

キュゥべえ「手伝うよ、マミ」

なぎさ「なぎさも手伝うのです!」

まどか「………」





ほむら「……」

さやか「ほむらー!」

ほむら「さやか…」

さやか「ふぅ…疲れた」

ほむら「……」

さやか「…まどか、すっごい落ち込んでるよ」

ほむら「そう…」

さやか「ほんとにこれで良いの?」

ほむら「ええ、これが最善の方法よ」

ほむら「結果的にまどかが一番傷付かない方法になるはずだわ」

さやか「…ほうとにそう?」

ほむら「本当よ」

さやか「……あんたがそう言うなら、仕方ないけどさ」

さやか「でもこれだけは言わせて?」

さやか「ほむら…あんたが、まどかから逃げてるだけにしか見えないよ?」

ほむら「…!?」

さやか「やっぱり、あたしは…まどかにだけでも話した方がいいと思う」

さやか「あんたが、東京に帰らなきゃいけなくなったってさ」

ほむら「……」

さやか「だって、もう近い内に引っ越すんでしょ?」

さやか「このままじゃ、まどかは…」

ほむら「今日よ」

さやか「え?」

ほむら「今日…引っ越すの」

さやか「なっ…はぁ!?あんた、まだ先だって言ってたじゃん!」

さやか「まどかが改めて告白した日にさ!」

ほむら「ごめんなさい…あれは嘘よ」

さやか「な…」

ほむら「…出来る限り、伏せていたかったの」

さやか「あんた…めちゃくちゃだよ…」

さやか「最初の方は、普通にまどかとデートしてたくせに…急に引っ越すだなんてさ…」

ほむら「……」

さやか「まどかが可哀想だよ…」

ほむら「……ごめんなさい」