マミ「みんな!私に魔力を!元気をわけて!」

さやか「よーし!」

ほむら「まって!!」

杏子「え?なんでだよ」

まどか「何かあるの?」

ほむら「……杏子、巴さんって単純な強さは今と昔、どっちが上だと思う?」

杏子「そりゃスーパー魔法少女ブルー円界王拳20倍の今に決まってるじゃん」

ほむら「ええ、でもそれを考慮せずに普通の魔法少女としての実力は?」

杏子「え?それも今なんじゃないの?」

ほむら「たしかにそうよ、でもね…今の巴さんには最大の弱点がある」

さやか「弱点?今のマミさんはワルプルギスも瞬殺できるくらいぶっちぎりで強いじゃん」

ほむら「たしかに彼女の強さはぶっちぎりよ…でも、何度も死にかけたことがあるのは覚えているわよね?」

杏子「あぁ、食べられそうになったりとか目を離した途端死にかけたりとかしてるよな」

ほむら「巴さんは圧倒的な強さを持っているのは事実、でもその強さ故に生まれる油断があるのよ」

ほむら「あの人は後輩である私たちに少しでもカッコいいところを見せようとする」

ほむら「その時に生じる油断が、巴さんを死に追いやるんだわ」

ほむら「私たちとチームになる前の巴さんにはそれがなかった」

杏子「!なるほど…たしかに昔のあいつは油断なんてしなかった」

さやか「でも今それ関係ある?」

ほむら「ええ…」

ほむら(もしかしたら、巴さんはかつてあの境地に近づいていたのかもしれない)

ほむら(でも今は遠ざかってる…だったら)

まどか「ほむらちゃん、どうしたらいいの?」

ほむら「…巴さんを信じて、私たちは見守ることに専念するわ」

さやか「見守るって…マミさん負けちゃうよ!」

ほむら「大丈夫…巴さんを信じて」

まどか「ほむらちゃん…うん、わかったよ」

さやか「まどかまで!?」

杏子「…さやか、ほむらにも考えがあるんだよ」

さやか「っ…で、でも…」

フェリシア「なんか喧嘩してるじゃん!仲間割れだ仲間割れ!」

いろは「何があったのかな?」

鶴乃「あれって元気玉のはずなんだけど、全然集まってないよね」

やちよ「元気玉?」

鶴乃「円界王拳と一緒で奥義みたいなものなんだけどなー…」

鶴乃「何かあるのかも…」

やちよ「どんな技なの?」

鶴乃「みんなから元気や魔力をわけてもらうんだけど…あれは少なすぎるし」

フェリシア「ふーん?」

やちよ(少ないと言うよりもあれは貰えてない気がするわね)

やちよ(それほどまで魔力を使い果たしていたのかしら?)

やちよ(何かありそうだけど…)

マミ「な、何で?これじゃあ全然足りないわ…」

マミ「みんな…どうして…?」

さな「?」

フェリシア「なー?それって仲間から元気わけてもらうんだろ?」

フェリシア「わけてもらえないって、もしかして嫌われてるんじゃねーの?」

マミ「えっ」

いろは「ふぇ、フェリシアちゃん!ダメだよそんなこと言っちゃ!!」

フェリシア「だってそうじゃないと変じゃん」

いろは「だとしても言っていいことと悪いことがあるよ!」

フェリシア「でもオレあの感じ知ってるし…」

フェリシア「オレも前はひとりぼっちだったから…」

マミ「ひとりぼっち…」

やちよ「!?」

やちよ(まさか…いや…?)

マミ「わ、私はもうひとりぼっちなんかじゃないわ!」

さな「…」ピクッ

フェリシア「じゃあ何でそんなに小さいんだよ」

マミ「み、みんな魔力が尽きかけてるのよ!」

マミ「そうでしょ!?みんな!」

ほむら『みんな、答えないで』

杏子「く…」

まどか「マミさん…ごめんなさい…」

さやか「ま、マミさん…」

マミ「み、みんな…なんで答えてくれないの…?」

ほむら(その調子よ深月フェリシア…巴さんを責め続けるの)

ほむら(そうすれば…)

マミ「う…ぅ…」

マミ(スーパーマミブルー円界王拳20倍が通じなかった以上、もうこれにかけるしかないのに)

マミ(どうして誰も協力してくれないの…?)

マミ(私…もしかして…今もひとりぼっちなの…?)

マミ(そんなわけ…そんなわけ…)

マミ「そんなわけないっ!!」

マミ「サーノ・ウナパーラ!!」