さやか「どうして、そんなに魔法少女になろうとするのさ!」

仁美「だって、私達いつも一緒だったじゃないですか!」

さやか「えっ?」

仁美「さやかさん、まどかさん、そして私」

仁美「もう何年も一緒に過ごしてきた…そうですわよね?」

さやか「そ、そりゃそうだけど…」

仁美「私は、家のせいかはわかりませんが、昔から距離をおかれていました」

仁美「学校でも、習い事、レッスン…なんでもそうでした」

仁美「誰も私には積極的に接してくれませんし、私も勇気がなくて接することができませんでした」

仁美「男の子からは声をかけられることはありますが、それは別の思惑があるんじゃないかと思ってしまって…」

仁美「結局、誰とも仲良くなれずに孤立していたんです…」

マミ「…そうだったのね、辛かったでしょう、わかるわ」

仁美「はい…ですが、そんな時に声をかけてくれたのが、さやかさんだったのです」

さやか「!」

仁美「さやかさんは、戸惑ってる私の手を引っ張ってくれました」

仁美「色んな所にあそびに連れていってもらえて、いっぱい遊んで」

仁美「そのおかげで、まどかさんとも仲良くなることができました」

仁美「そしてそれからは、私達3人でずっと一緒にやってきたんです」

さやか「仁美…」

仁美「……それなのに、私はさやかさんを傷つけてしまいました」

さやか「え?」

仁美「さやかさんが、上条くんのことをお慕いしていることは十分理解していたのに」

仁美「自分の気持ちを押さえられずに、さやかさんを押し倒して、上条くんに告白してしまいました」

さやか「べ、別にそんな風に考えなくてもいいのに…」

仁美「ただでさえ、親友のさやかさんを傷つけてまで付き合うことができた上条くんだったのですのに…」

仁美「その上条くんの動かなくなった右腕を回復させたのは、他ならぬさやかさんで」

仁美「さやかさんはその祈りによって、魔法少女になって死と隣り合わせの毎日を送っていただなんて…」

さやか「あたしは後悔はしてないよ、だから…」

仁美「いいえ!さやかさんが良くても、私が納得できないんです!」

仁美「私は初めてお会いした時から今まで、ずっとずっと、さやかさんに助けられてきました」

仁美「だから、これからは少しでも、さやかさんの支えになりたいんです!」

さやか「あたしは仁美が元気でいてくれたら、それで…」

仁美「そして、まどかさんの力にもなりたいのです」

さやか「!」

仁美「まどかさんも私の親友です、そのまどかさんも今、必死に戦っているんです」

さやか「…」

仁美「…正直、最初は暁美さんのことを上手く受け入れることができませんでした」

仁美「突然現れた暁美さんに、まどかさんも、さやかさんも奪われてしまったように感じて…」

さやか「まどかはともかく、あたしは別にそんなんじゃないよ?」

仁美「いえ、さやかさんも暁美さんとはとても楽しそうにしていました」

さやか「えぇっ?そりゃないって!喧嘩しかしてないもん!」

マミ「喧嘩するほど仲が良いと言うものね」

さやか「マミさんまで!?」

仁美「だから、私…暁美さんに最初は嫉妬していました」

仁美「ですが一緒にいることで暁美さんも、とても素敵な方だとわかったんです」

仁美「そして、まどかさんと暁美さん、二人とも互いに好意を寄せていることに気づきました」

仁美「なのに…こんな風になってしまうだなんて…」

さやか「……」