鶴乃「えーと、要するにこういうことだよね?」

鶴乃「マミちゃんが『クリスマスが大嫌い』って思ったら」

鶴乃「もう一人のマミちゃんが助けに来てくれた」

鶴乃「だから、ダブルマミちゃんがクリスマスを楽しめれば」

フェリシア「めでたし!ってことだな!」

マミ「そうなるのかしら…?」

ホーリーマミ「私はそれで良いと思うわ」

やちよ「あなたの魔法で変わった二人はどうなるの?」

ホーリーマミ「クリスマスが終わると同時に元に戻るはずよ」

ももこ「んじゃ、この素直なレナはクリスマスまでの限定ってことか」

レナ「ううう、レナ元に戻るの嫌だよ…」

かえで「私は元のレナちゃんの方が好きだよ」

レナ「かえでちゃん…大好き!」

ももこ「これ元に戻ったら戻ったでレナ大荒れだろうな…」

レナ「それは大丈夫、もうレナの本心はみんなにバレてるから気にしないで」

レナ「口はまた悪くなるけど…ごめんなさい」

ももこ「あはは、そっか」

フェリシア「あいつは子供のままの方がいいんじゃねーの?」

さな「一番の被害者だと思います…」

鶴乃「よかった、100点の料理になってても期間限定だったんだ」

ホーリーマミ「でもその100点の料理を身に付けられれば、クリスマスの後も大丈夫だったはず…」

鶴乃「うそ!?むー…いやいや!自力で100点にしてみせるよ!」

やちよ(あのまま、みんなが来てくれなかったら…)

やちよ(私はかなえとメルを生き返らせて欲しいと願っていたのかもしれないわ…)

やちよ(みふゆにも、戻ってきてほしかったはず…)

やちよ(仮にそれで本当に二人が生き返って、みふゆが戻ってきたとしても)

やちよ(クリスマスが終われば……)

やちよ(……本当にあぶなかったわ)

やちよ(白い巴さんに悪意はないのだろうけど…すごく残酷な結果になってた…)

やちよ「かなえ…メル…みふゆ…」

いろは「…」ギュッ

やちよ「!」

いろは「やちよさん、大丈夫です…私たちがいますから」

やちよ「…ふふ、ありがとう」

ももこ「…やちよさん」

やちよ「ももこ…」

ももこ「……」

やちよ「……」

ももこ「…クリスマスパーティー、楽しもうな!」

やちよ「!…ええ」ニコ

鶴乃「えへへ」

ホーリーマミ「うーん、なんだか余計なことをしてしまっていたみたいね…」

マミ「自分が正しいと信じたら、回りが見えなくなる…良くも悪くも、それが私みたいね」

ホーリーマミ「気を付けるわ…」

マミ「あの、ところであなたはこっちの世界にいてもいいの?元の世界は大丈夫なの?」

ホーリーマミ「私がいた世界の私は、見滝原や神浜を問わず、全国各地を飛び回っていたの」

ホーリーマミ「別に鹿目さん達と仲違いをしたわけじゃないのだけど…色々あってね」

ホーリーマミ「だからね、私もひとりぼっちなの…」

ホーリーマミ「こうしてクリスマスに希望を届けることに全力を出しているのも」

ホーリーマミ「クリスマスにひとりぼっちなのが嫌だから…なんだと思うわ」

マミ「…そっか」

ホーリーマミ「だから、あなたも私も同じみたいね…」

マミ「…うん」

ホーリーマミ「でも…あなたは私より立派よ、その様子だと魔法少女の真実も知っているのでしょう?」

マミ「もちろん」

ホーリーマミ「私は…真実を知って、心が完全に折れてしまったわ…」

ホーリーマミ「紆余曲折を経て今はこうなったけど…」

ホーリーマミ「私は結局、現実逃避をしているだけなのかもしれないわ…」

マミ「私だって辛かった…でもね、私一人に限った話じゃないもの」

マミ「鹿目さん達はもちろん、十咎さん達だってそう」

マミ「みんな一緒なの」

ホーリーマミ「みんな一緒…うん、そうよね」

マミ「だから私は負けないわ」

マミ「…って強がってても、クリスマスにひとりぼっちなのが嫌であなたを呼んでしまったのだけどね」

ホーリーマミ「私だってひとりぼっちは嫌よ…お互いがお互いを呼んだんだわ」

ホーリーマミ「ねぇ…もしよければ、暫く私を匿ってくれないかしら?」

マミ「!」

ホーリーマミ「目が覚めた…って言うのかしら?」

ホーリーマミ「ようやく自分が今まで何をして来たのか客観的に考えられるようになった気がするわ」

ホーリーマミ「少なくとも、勝手に常盤さんを子供にしてしまったし」

ホーリーマミ「本人が望んだとは言え、水波さんの性格も変えてしまった…」

ホーリーマミ「それに七海さんだって、あのままなら仲間を蘇らせて…クリスマスが終わると同時に…」

ホーリーマミ「だから私…自分を見つめ直したいの」

ホーリーマミ「もう一人の自分がそばにいてくれたら、見直すにはこれ以上はないと思うから…」

マミ「ふふっ、わかったわ」

ホーリーマミ「!」

マミ「暁美さんが二人に増えた話を聞いたときは、あんまりピンとこなかったから」

マミ「まさか自分がそうなるだなんて夢にも思わなかったけど…」

マミ「いざこうなってみると、意外とすんなり受け入れることができたわ」

マミ「それに私も自分を見直したいしね」

マミ「だからよろしくね?」

ホーリーマミ「ありがとう!」

ももこ「とりあえず、一旦は一件落着…か?」

やちよ「常盤さんが気になるけど…彼女なら大丈夫なはずよ」

かえで「なんでも調整屋で修羅場になってるみたいです」

フェリシア「あいつのことなんてほっとこーぜ!」

やちよ「まぁ…クリスマスが終わったら謝罪には行った方がいいわね」

やちよ「私も同伴するから…」

ホーリーマミ「は、はい…」

鶴乃「ねぇ、白いマミちゃんってなんて呼べばいいの?」

ホーリーマミ「私も巴マミ以外に名前はないんです…」

かりん「クリスマス感があるの!だからクリスマスが生んだ魔法少女なの!」

いろは「ならクリスマスっぽい名前をつける…とか?」

さな「クリスマスっぽい…うーん…」

レナ「クリスマスと言えばホーリーじゃない?」

ホーリーマミ「!」

かりん「そうなの!ホーリーマミがよさそうなの!」

ホーリーマミ「ホーリーマミ…!」

マミ「鹿目さんはアルティメットまどかだし、暁美さんは悪魔ほむらなんだもの」

マミ「ホーリーマミはありなんじゃないのかしら?ふふっ」

ホーリーマミ「ホーリーマミ…!」

ももこ(自分だけど自分じゃないからなのか、なんかマミちゃん楽しそうだな)

フェリシア「かっけー!!」

かえで「なら略してホミさんだね!」

ホーリーマミ「ホミ…私は巴ホミ!」

やちよ「あくまで通称だけどね」

鶴乃「ホミちゃんで決まりだね!ふんふん!」

いろは「なら、これからはマミさんとホミさんって呼ばなきゃ」

ホーリーマミ「ええ、よろしくね」

マミ「ドッペルゲンガーじゃなくて本当によかったわ…」

ももこ「マミちゃんが珍しく怖がってたもんなー」

やちよ「ひとまず、この偽巴さん事件は解決できたわね」

いろは「そうですね!」

ホーリーマミ「迷惑をかけてしまったみたいで申し訳ないわ…」

フェリシア「26日は大変な目に合うぞ!」

マミ「常盤さんはかなりしたたかよ…」

ホーリーマミ「う…」

レナ「レナはホミに感謝してるし、そんなに落ち込まないで?」

ももこ「この素直なレナも残りわずかと考えると名残惜しいかったりするなー」

かえで「それでも私はやっぱり元のレナちゃんが一番かな」

レナ「かえでちゃーん!」ギュー

かえで「ふゆぅ」

やちよ「さて、これ以上この人数でここで立ち話もあれだし」

やちよ「そろそろクリスマスの準備を再開するわよ」

やちよ「二人ともみかづき荘のクリスマスパーティーにこない?」

鶴乃「歓迎するよ!ふんふん!」

フェリシア「ねーちゃん二人がケーキ作ってくれるならオレも参加するぞ!」

いろは「フェリシアちゃん」

さな「に、人数が多い方が楽しめると思います…」

マミ「ならお言葉に甘えて…」

ホーリーマミ「ありがとうございます」

ももこ「よしっ!決まりだな!」

レナ「わーい!」

かえで「かりんちゃんも来るよね?」

かりん「ごめんなさいなの、クリスマスは予定があるの…」

かえで「あっ、先輩と?」

かりん「そうなのっ!」

やちよ「なら合計で10人ね、はりきっていくわよ!」

フェリシア「結局やちよが一番楽しんでるんだよなー…」

鶴乃「やちよだって最後の未成年クリスマスを楽しみたいんだよ!だって最後なんだもん!ふんふん!」

鶴乃「もうこれがラストだから仕方ないよ!最後の少女クリスマス!ふんふん!」

いろは「あっ」

やちよ「鶴乃、今夜空いてるかしら?」ニコニコ

鶴乃「あ…」

やちよ「あなたがどれだけ強くなったのか、師匠として確認してあげるわ」

鶴乃「ひいぃぃ…なんで私だけ!?」

やちよ「あなただってギり未成年イブじゃない」

鶴乃「うぅぅー!た、助けて!」

いろは「フェリシアちゃんとさなちゃん、今日はちょっと散歩しよっか」

フェリシア「鶴乃がんばれ」

さな「あ…あはは…」


鶴乃「ホミちゃん!今こそ君の出番だよ!」

ホーリーマミ「反省したから、この力は封印します…」

鶴乃「ええ!?」

ももこ「鶴乃は最強の魔法少女なんだし、最古参の魔法少女にも勝てるって」

やちよ「あら?あなたも一緒に来てもいいのよ?」

ももこ「うげ!あ、アタシは期間限定レナを楽しむからパスな!」

レナ「えへへ」

マミ「騒がしいクリスマスになりそうね」

ホーリーマミ「本当にね…楽しみだわ」

マミ「ふふっ」

ホーリーマミ「ふふっ」