あの日から数日

マギウス本拠地

みふゆ「あれからアリナさん一度もいらしてないのですよね…」

みふゆ「かなり落ち込んでいるとのことですが…」

灯花「……」

月夜「元旦はすごく機嫌が良さそうでございましたのに…」

月咲「ねー…」

万々歳

鶴乃「……」

フェリシア「おい、どうしたんだ?」

鶴乃「んー…ちょっと気になることがあってね」

フェリシア「気になること?」

鶴乃「元旦に来てくれたお客さんなんだけど…」

フェリシア「あー、オレがいない時になんかあったんだっけ」

まさら「あの日…大変だった」

こころ「う、うん…」

フェリシア「何があったんだよ?」

鶴乃「それがね…」

元旦

鶴乃(まぁ大丈夫だよね?)

アリナ「……」

アリナ(え?アリナ…デナイアル…拒否された?)

かりん「うぅ…」

アリナ(???)

アリナ(て言うか…なんでアリナ、ショック受けてるんダロ?)

アリナ(あっ、なんか顔が赤くなってるヨネ)

アリナ(まさか寒い中歩かせたから風邪ひいたとか…?)

アリナ「ちょっと、顔が赤いんだケド」

かりん「えっ?」

アリナ「ちょっと動かないで」スッ

かりん「!!!」

鶴乃(実際におデコで熱計る人始めてみたかも)

鶴乃(それにしてもあの仕草、アリナって美人だなー)

アリナ「ん…」コツン

かりん「わっ…わわわわわ//////」カァァァッ

アリナ「やっぱり熱いヨネ」

かりん「はわわわわわ///」

アリナ「風邪かもしれないし、とりあえず…」ヌギヌギ

かりん「!!」

アリナ「はい、アリナの着ていいカラ」

かりん「あ、あの…」

アリナ「ほら」

かりん「あっ…アリナ先輩の…」

かりん「//////」カァァァッ

アリナ「これで少しは暖まると思うワケ」

鶴乃(かりんちゃん完全に踞ってる…大丈夫かな?)

こころ「わぁ、優しいなぁ。寒くないのかな?」

まさら「…わかる気がする」

アリナ「ほら、早く食べて」

かりん「…なの」

アリナ「ん?」

かりん「ダメなのっ!」

アリナ「え?なにが…?」

かりん「もうダメなのっ!わたしがおかしくなっちゃうの!!」

アリナ「え?」

かりん「わかんないの!怖いの!!」

アリナ「!?…こわ…い…?」

アリナ「えっ…」

かりん「アリナ先輩と一緒にいると怖いの!!」

アリナ「!!??」

かりん「ここにお金置いてくの!!」タタッ

鶴乃「わっ?ちょっ!?」

鶴乃「ご、ごめん!こころちゃん、まさらちゃん留守番しといて!!」タタッ

こころ「う、うん!」

まさら「任せて…」

アリナ「………え?」

アリナ(え?)

アリナ(……)

アリナ(え?)

アリナ「……」ボウゼン

こころ『ど、どうしよう…何が起きたの?』

こころ『何も怖そうには見えなかったけど…』

まさら『たぶん…あの子が怖いのは、あの人ではなくて』

まさら『今まで知らなかった感情が…突然きて、それで怖いんだと思う…』

まさら『私も…そうだったから…』

こころ『え?まさらも?』

まさら『…それよりも、今はこの場をどうするかが大事』

こころ『そ、そうだよね!』

アリナ「…怖い…アリナが…」

アリナ「………」

回想

アリナ「!」

「ねー、アリナって怖いよね」

「わかるー!あの人突然起こりだすし!」

「そもそも何考えてるのかわかんないよね」

「いっつも一人でカリカリしてるしさ」

「あんなんだからみんな怖がって友達一人もいないんじゃないの?」

「部員も一人だけだもんね」

「作品はなんかすごいらしいんだけどね」

「なんか自分でアーティスト名乗ってるらしいよ」

「アーティストw」

「なんかやっぱ変わってるよねー」

「話し方も変だし」

「ほんとほんと」

「なんかいろいろとクレイジーだよね」

アリナ「…チッ」

「うわ!今の聞いた?」

「舌打ち舌打ち!」

「こわーい」

アリナ「フン…」

部室

アリナ「……」

アリナ「別に…気にしてないんだケド」

アリナ「……チッ」

アリナ「……」

アリナ「うぅ…」

かりん「あ、あの!」

アリナ「!」

アリナ「くっ…」ゴシゴシ

アリナ「フーアーユー?」

かりん「あっ…えっと、今日からこの教室を使わせてもらう」

かりん「御園かりんって言うの!よろしくなの!…です」

アリナ「あぁ…アンタが」

アリナ「でも何でここ?他にも空いてる教室あるはずだケド、漫画でしょ」

かりん「すごい絵を描く先輩がいるって聞いたの」

かりん「だから一緒に書きたいの♪」

アリナ「…ふーん」

かりん「えへへ」

アリナ「…アリナ、みんなから怖いとかクレイジーとか言われてるケド」

アリナ「アンタここでホントにいいワケ?」

かりん「それならもう大丈夫なの、今話してわかったの」

かりん「アリナ先輩はみんなが言う怖い先輩じゃなさそうなの」

アリナ「……あっそ」

かりん「えへへ」

アリナ「…なんでそんなに楽しそうなワケ?」

かりん「これから毎日が楽しみなの♪」

アリナ「……アンタ頭の中ハッピーセットだヨネ」

かりん「?あんまりハンバーガーは食べないの」

かりん「わたしが好きなのはお母さんのポトフ…じゃなくてパンプキンスープなの!」

アリナ「なんで言い直したのかわからないんだケド」

かりん「わたしハロウィンが大好きなの♪」

アリナ「……へぇ」

かりん「ここでアリナ先輩とハロウィンの漫画描きたいの!」

アリナ「いや、アリナは描かないカラ」

かりん「一緒にいてくれるだけで大丈夫なの」

アリナ「……ふーん」

アリナ「フールガールだヨネ」

回想終わり

アリナ「フール…ガール…」

アリナ「怖くないって…言ってたダロ…」

アリナ「怖くないって…ライ…ウソだったのカヨ…」

アリナ「フールガールのフールはエイプリルフールのフールじゃないのに…」

アリナ「これじゃ…アリナがフールダロ…」

アリナ「バッカみたい……」