アリナ「うっ…うぅ…」

こころ「え、えっと…」

まさら「う…」

こころ『どうしよう…なんて声かけたらいいのかわからないよ』

まさら『それは…私も同じ…』

こころ『だ、だよね…』

アリナ「…………」

アリナ「…もぐ…もぐ」

こころ『あっ、食べはじめた…?』

まさら『……』

アリナ「……フールガールが出してくれたんだカラ、残すわけにはいかないだけなんですケド」

こころ「えっ?」

アリナ「…別にアリナは何も思ってないカラ、そんな目で見られても困るんですケド」

こころ「あっ?ご、ごめんなさい…」

まさら「……ごめんなさい」

こころ『何か…悪いことしちゃったかな…』

まさら『いいえ…ただ…』

まさら『ただ…』

こころ『…うん』

アリナ「…しょっぱいヨネ、50点以下なんですケド」

アリナ「……」ゴシゴシ

暫くして

鶴乃「……」トボトボ

鶴乃(かりんちゃんどこ行ったんだろ…魔女みたいに魔力で探すのは難しいんだよね)

鶴乃(変身してるならともかく…)

ももこ「あれ?鶴乃じゃん」

レナ「こんなところで何してるわけ?」

かえで「初詣終わったらお店に戻るんじゃ…?」

鶴乃「ああ、みんな…実はね、かりんちゃんのことでちょっと」

かえで「ふゆ?」

鶴乃「かくかくしかじかふんふん」

ももこ「えっ?マジか…」

レナ「そんな…」

かえで「ふゆぅぅぅ…」

ももこ「ならアタシらで探しとくよ、鶴乃は店あるだろ?」

レナ「レナ達に任せてよね」

かえで「かりんちゃんを探します!」

鶴乃「ほんと?ありがとう!」

万々歳

アリナ「!」

鶴乃「ただいま…あっ」

アリナ「……はぁ…」

鶴乃(ん?かりんちゃんのまで全部食べてる…とりあえず良かった…のかな?)
アリナ「……っ」


アリナ「お釣りはアンタがフールガールに渡しておいて…」

鶴乃「あ、うん…」

アリナ「じゃ…」トボトボ

鶴乃「アリナ…」

鶴乃(目が…)

鶴乃「…あ、二人とも留守番ありがとう」

こころ「あ、いえ…」

鶴乃「大丈夫…だった?」

まさら「ええ…」

こころ「……」

鶴乃「……そっか」

鶴乃(あの二人の表情…アリナ暴れたりとかしなくて、ただただ落ち込んでたのかな…)

鶴乃(私が帰ってきた時、一瞬期待してたっぽかったし…)

現在

鶴乃「こんな感じ…」

フェリシア「ん?かりんは結局どうなったんだよ」

鶴乃「それに関してはね…」

かえで「それは私から説明するね」

フェリシア「わぁ!?いたのかよ!」

かえで「今来たの」

鶴乃「いらっしゃい、その様子だと…」

かえで「うん、かりんちゃん…今日もやっぱり…」

鶴乃「ハロウィンの時もだったけど、かりんちゃん1つのことに注目すると、それしか見れなくなるもんね…」

フェリシア「なー、オレにもわかるように説明してくれよ」

かえで「それがね…」

元旦

かえで「あっ!かりんちゃん!」

かりん「アリナ先輩…」

かえで「公園にいたんだね!一人でブランコってベタだよ?」

かえで「なーんて…」

かりん「アリナ先輩…」

かえで「かりんちゃん?」

かりん「アリナ先輩…」

かえで「ふゆっ?だ、大丈夫?まさか魔女かウワサに?」

かりん「魔女!…はっ、あれ?かえでちゃん?」

かえで「う、うん、大丈夫?」

かりん「大丈夫?なんのことなの?」

かえで「万々歳から飛び出してきたんでしょ?」

かりん「あっ…そ、そうなの…」

かえで「どうしてそんなことしたの?みんな心配してるよ?」

かりん「わたしにもわからないの…」

かえで「わからないって…何があったの?」

かりん「ほんとにわかんないの、ただアリナ先輩のことで頭がいっぱいいっぱいなの…」

かえで「先輩と何かあったとか?」

かりん「わからないの…」

かえで「ふ、ふゆぅ…」

かえで(どうしよう…わけがわからないよ…)

レナ「ちょっとかえで!ここにいるならいるって言いなさいよね!」

かえで「レナちゃん!」

レナ「ももこには連絡した?」

かえで「あっ、ううん」

レナ「もう、ならレナからしとくから」

かえで「ありがとう」

レナ「それよりも、なにやってんのよ?寒くないの?」

かりん「アリナ先輩…」

かえで「それが…こんな感じで…」

レナ「えぇ?」

暫くして

ももこ「えぇーっと…簡単にまとめると」

ももこ「先輩と初詣楽しんでたら、先輩のことで頭がいっぱいになってきて」

ももこ「その先輩のこと考えただけでも知らない不思議な気持ちになってて」

ももこ「先輩のことを直視できなくなってたのに、すごくスキンシップが激しいから」

ももこ「もう頭がわけわからなくなって、自分の知らない自分になりそうで怖くて逃げてきた」

ももこ「んで、今もその先輩のことしか考えられない」

ももこ「…ってこと?上手く言えてない気がするけど」

レナ「まぁそんなもんじゃない?」

かえで「ふゆぅ…」

レナ『ちょっとももこ…これって…あ、アレ…よね?』

ももこ『だな…ももこさんにも経験あるからわかるよ』

ももこ『ま、アタシの場合は不戦敗の情けない経験だけどな』

レナ『そんなこと言わないでよ…』

ももこ『ありがと、でもどうするかなー…』

レナ『レナもわかんないわよ…』

レナ『いや…わかる気もする…』

ももこ『ん?』

レナ『ううん、なんでもない』

ももこ『…そっか』

レナ『それにしてもね…かりんってハロウィンの時とかもそうだったけど』

レナ『1つに集中すると回りのことが見れなくなる悪い癖あるのよね』

ももこ『うーん、まぁなぁ…アタシ達一時期四人組だったんだし』

ももこ『アタシ達で解決してあげたいんだけど…』

レナ『うん…』

かえで「…」

かりん「はぁ…アリナ先輩…」