ももこ「どこで気付いたの?」

レナ「レナ頑張ったんだケド」

かりん「最初から違和感あったの、そもそもアリナ先輩がここに来るって考えにくいし…」

かりん「アリナ先輩と十咎先輩が一緒にいるなんて不思議なの」

ももこ「あー、まぁねー…」

かりん「それにアリナ先輩が言わなそうなこと言うし、十咎先輩のことすぐフォローしてたから」

かりん「すぐ水波先輩っぽいとは思ったの」

レナ「え、うそ?」

かりん「あと、アリナ先輩の手ってとっても暖かいの…」

レナ「う…レナ冷たいもんね…」

ももこ「アタシやかえでは好きなんだから気にしなさんな」

かりん「そして最後に…アリナ先輩と違う香りだったかの」

レナ「う…レナ変な匂いじゃないよね…?」

かりん「そんなことないの、でもアリナ先輩とは違ったの」

ももこ「匂いのために抱きついたの!?」

かりん「それもあるけど、あと十咎先輩のリアクションも確かめたかったの」

ももこ「へ?アタシ?」

かりん「十咎先輩、わたしが水波先輩の手を握ったときと抱きついた時」

かりん「少しムッとしてたの」

ももこ「えぇ!?」

レナ「ももこが?」

かりん「本物のアリナ先輩だったら、十咎先輩が嫉妬しないはずなの」

かりん「でも嫉妬してたから、絶対水波先輩だと思えたの」

ももこ「ま、マジで?」

レナ「ふーん、ももこが嫉妬…ふーん」

かりん「水波先輩、満更でもなさそうなの」

ももこ「へへ…アタシはレナとかえでを愛してるからな!」ダキッ

レナ「ちょっ!」

かりん「……わたしも二人みたいになりたいの」

ももこ「じゃあ本物のアリナに会わなきゃな」

レナ「そうよ、元々その練習のためにレナ変身してきたんだから」

かりん「練習?」

レナ「最初は本物のふりして、かりんの気持ちに気づいてもらおうと思ったのよ」

レナ「あんた、どう見ても恋してるのに自覚なさそうだったし」

ももこ「だから自覚してて驚いたよ」

かりん「そうなの…わたしもなかなか自覚できなかったの…」

かりん「でも、アリナ先輩の服を抱き締めてアリナ先輩のことしか考えられない時間がたくさんあって…」

かりん「ちょっと冷静になった時にやっと気付けたの」

レナ「服を抱き締めるって…なかなかよね」

かりん「自分でもびっくりしてるの…でもアリナ先輩の香りがまだ残ってるの」

レナ「重症じゃない…」

ももこ「大好きなんだな」

かりん「そうなの…」

レナ「じゃ、レナが変身してあげるから練習しなさいよ」パアッ

アリナ「ほら」

かりん「見た目はアリナ先輩だけど、水波先輩ってわかってるから緊張とか何にもないの」

アリナ「それはそれで傷付くんだケド…」

ももこ「そうそう、かえでにはバレたくないらしいから内緒でね」

かりん「あっ、なるほどなの」

アリナ「なんか複雑なんだケド…」

アリナ「とにかく!早く練習してよ!」

かりん「そういえばどうやってアリナ先輩の真似する練習したの?」

ももこ「さなちゃんに色々教えてもらったんだよな」

アリナ「さなは結構前からアリナのこと知ってたからね」

かりん「わたしも前から知ってるの!」

アリナ「いや、そこ張り合うところじゃないカラ」

ももこ「あはは」

かりん「それじゃあ、いくの!」

アリナ「う、うん!」

その頃

アリナ「……」トボトボ

アリナ「……」トボトボ

アリナ「……」トボトボ

アリナ「はぁ…」

アリナ「何にもする気が起きないんですケド…」

アリナ「はぁ…」

アリナ「アリナ…アリナじゃないみたい…」

アリナ「こんなの初めて…アリナだけのプリズンみたい…」

アリナ「はぁ…」

アリナ「ん…?」

いろは「やちよさん、次はどこに行きたいですか?」

やちよ「ふふ、私はリーダーの決めた場所ならどこにでも行くわ、いろは」

いろは「うーん、ならどこに行こうかな」

いろは「……あれ?」

やちよ「あっ」

アリナ「……」

やちよ「…アリナ」

いろは「あの様子だと…」

やちよ「ええ…」

アリナ「……チッ、なにジロジロ見てるワケ?」

アリナ「それともアリナにいちゃついてるとこ見せつけたいトカ?やめてほしいんですケド」

やちよ「別に見せつけてるわけじゃないわよ、私といろはは別にそんな関係じゃないもの」

アリナ「まるでカップルみたいに見えたケド?」

やちよ「ち、違うわよ…ねえ、いろは」

いろは「はい、違いますよ。やちよさん」

やちよ「そ、そうよね…」シュン

いろは「カップルみたい、じゃなくてカップルですから」

やちよ「え?」

いろは「私はやちよさんが好きだから、嘘はつきたくないだけです」

やちよ「い、いろは…」

アリナ「は?ムカツクんですケド」

いろは「何がムカツクんですか?」

アリナ「見せつけてるからダロ!」

いろは「別に見せつけてるつもりはないです、ありのままなんですから」

アリナ「は?」

やちよ「ちょ、ちょっといろは…」オロオロ

いろは「大丈夫ですよ、やちよさん。私に任せてください」

いろは「アリナさんこそ、なんでそんなにイライラしてるんですか?」

アリナ「別にイライラしてないダロ!」

いろは「私にはイライラしているように見えます」

アリナ「このっ…!」

いろは「……」ジィー

アリナ「く…」

アリナ「チッ…帰る」

いろは「待ってください」

アリナ「しつこいんだケド!」

いろは「鶴乃ちゃんやさなちゃんがアリナさんのこと心配してました」

いろは「さっきはみふゆさんも家に訪ねてきたんですよ?やちよさんに会うための口実でしょうけど」

やちよ(いろはvsみふゆ…怖かった…)

いろは「みんなアリナさんのこと心配してるんです」

アリナ「…だったらナニ?」