まさら「正直、あの時のことはあまり覚えていないわ」

まさら「たぶん全身血だらけだったと思うけど、痛みも感じなかった」

こころ「っ…」

まさら「あなたが死んでしまった…そのことで頭がいっぱいで…」

まさら「もう何もかもがどうでもよくなっていたんだと思う」

まさら「けど魔女化する直前に綾野さんと五十鈴さん、常盤さんと遊佐さんが助けてくれたわ」

こころ「!梨花ちゃん達が…」

まさら「それで一先ず美国さんの降伏で戦いは終わった」

まさら「その後、私と常盤さん、遊佐さんの3人で美国さんの目的を聞いたわ」

まさら「そこで魔女化の真実も知ってしまった…」

こころ「と、常盤さん達も…?」

まさら「ええ…かなり動揺していたわ」

こころ「…私…みんなに迷惑かけてたんだ…」

まさら「それは違う、結果論よ」

まさら「……なんとなくだけど、そう遠くない未来に私たち全員が真実を知る事態が訪れる」

まさら「そんな気がするのよ」

こころ「だけど…常盤さん達は…」

まさら「あの二人なら大丈夫、きっと乗り越えられるはずよ」

まさら「あの二人のしたたかさは神浜随一…きっと大丈夫」

こころ「……」

まさら「それから美国さんにあなたの居場所を予知してもらえた」

こころ「!」

まさら「山なのはわかったから、私たちはそれぞれ山へ向かったのよ」

こころ「でも見滝原山とはわからなかったんだよね?」

まさら「ええ…けどあなたが先週言いかけた言葉、それに…え、縁結び…///」

こころ「!///」

まさら「神社じゃないのに…え、縁結びのおまじないの花があるってネットで見て…それで…///」

こころ「う…うん///まさらと見滝原山に来たかったのはその花を探したかったのと」

こころ「頂上からの景色を二人で見たかったから…///」

こころ「……結局二人で見ることはできなかったけど」

こころ「ここでまさらと結ばれたんだし…やっぱり効果あったのかも…ね///」

まさら「ええ…///」

こころ「悲しい気持ちと嬉しい気持ちがさっきからずっと一緒にいてわけわかんないよ…」

まさら「そうね…こんな気持ちなんて初めてよ」

こころ「まさら…」

まさら「…!」

こころ「ど、どうかしたの?」

まさら「見滝原山に来た魔法少女は私だけではないわ」

まさら「呉さんが私の窮地を救ってくれた」

こころ「!さ、さっき言ってた…?」

まさら「そう、呉キリカ…彼女の助けがなければ私はあそこで魔女に殺されていたはず…」

まさら「それに眞尾さんもあなたを助けに来てくれたわ」

まさら「そして美樹さんも」

こころ「!み、みんな…」

まさら「…最期は美樹さんに守られながら下山していたわ」

こころ「さやかちゃん…わざわざ来てくれたのに…」

まさら「そんな時、同時に二つの結界にバラバラに取り込まれて…」

まさら「そこで私は……」

まさら「っ…ごめんなさい…守れなかった…」

こころ「…ううん、守ってくれたよ」

まさら「え」

こころ「私は気を失ってたけど…まさらが最後の最後まで守ってくれたってわかるの」

まさら「こころ…」

こころ「…最期までまさらに守られっぱなしだったね」

こころ「ごめんね…まさら…」

まさら「あなたは私にいろんなものをくれたわ」

まさら「これまでの私の人生は…モノクロだった」

まさら「何をしていても、何を見ても、聞いても、食べても…」

まさら「全てが他人事のように感じて…」

まさら「魔女との戦いだって、どこかで他人事のように見ていた私がいたわ」

まさら「心の底から楽しんだり、悲しんだり…そういうことが一度もなかった」

こころ「……」

まさら「けれど、あなたと出会って全てが変わった」

まさら「私の人生が初めてカラフルになった…」

こころ「まさら…」

まさら「初めは…何故あなたが私の側にいたがるのかが理解できなかった」

こころ「!」

まさら「あなたは優しいし可愛い、そんなこころが私なんかの側にいるメリットが全くわからなかった」

まさら「デメリットだらけなはずだと」

こころ「デメリットなんてそんな…」

まさら「なのに、私は自分でも気づかないうちにあなたの側にいることが当たり前になっていった」

まさら「朝起きて、軽く連絡を取り合って、待ち合わせをして、一緒に登校して」

まさら「一緒に勉強して、一緒にお昼を食べて、部活が終わったら一緒に帰って…」

こころ「私もだよ、まさら…」

まさら「魔女との戦いもあなたと一緒になら…楽しかった」

まさら「命がけの戦いなのに、楽しいと思うことは間違ってると思う」

まさら「でも楽しいと思うあの気持ちが私の本音よ」

まさら「魔女と戦うことが楽しいんじゃない」

まさら「あなたと一緒にいれば全てのことが楽しかった」

まさら「あの頃から私はもう、あなたさえいてくれれば後は何もいらなかったのだと思う」

こころ「まさら…ありがとう。…えへへ…て、照れるね…///」

まさら「こころ…」ジッ

こころ「な、なに?///」

まさら「……私たちは死んでしまった、これは紛れもない事実」

こころ「っ……うん…」

まさら「今更悔やんでもどうにもならないわ」

こころ「……」

まさら「やり残したことがないわけじゃない」

まさら「美樹さん達には迷惑をかけてしまったし」

まさら「あいみ達にも親にも何も伝えることはできなかった」

まさら「私もこころも結界の中で死んでしまったから、遺体も残らないはずよ」

まさら「だから私とこころは二人とも行方不明…世間ではそうなるだろうし」

まさら「魔法少女なら結界で死んでしまったのだと理解されるはず」

こころ「………」

まさら「できることなら、これらをすべて解決したい」

まさら「…でも、できないのよ」

こころ「……そう…だけど…でも…」

まさら「何かできることがあるのなら全力で挑むわ」

まさら「けどそれができないのなら…」

まさら「こころ」

こころ「……」

まさら「ここが天国なのかどこなのかはわからない」

まさら「ただ一つ、わかっていることは…」

まさら「私もあなたも間違いなくここに存在していると言うこと」

まさら「もうずっとここにいるのか、期限があるのかもわからない」

まさら「でも…ここに私が存在する限り」

まさら「何があっても絶対に二度とあなたを一人になんてしない」

まさら「だから…こころ」

まさら「……ずっと一緒にいてもいいですか?」

こころ「!!」

まさら「……」

こころ「まさら…///」

こころ「ふふっ…うん、好きにしたら?」

まさら「!」

こころ「ううん!好きだからずっと一緒にいようよ、まさら…!///」

まさら「こころ…!」

こころ「ずっとずっと一緒にいよう?」

まさら「ええ…ええ!」

こころ「これからはずっと一緒だよ…///」

まさら「この時を待ってた…///」