アルテマかりん「もう少しいたぶりたい気持ちもあるが、ここらで終わりにするのだ」
ねむ「はぁ…はぁ…」
灯花「ね、ねむ…やだ…しっかりしてよ…」
ねむ「ご…め…」
灯花「ねむ～っ！」
アルテマかりん「マギウスは我の産みの親、せめて苦しまないよう一撃で終わりにしてあげよう」スッ
ねむ「……」
灯花「う…うぅぅ…」
アルテマかりん「さらばだ…」
灯花「そんな…わたくし達は…こんなところで…」
灯花「やだ…誰か…助けて…」
ピシュッ
アルテマかりん「！」
灯花「えっ！？」
いろは「……！」
灯花「環…いろは…？」
アルテマかりん「ふむ、まだ動けたか…」
いろは「もうやめようよ…」
アルテマかりん「やめる？」
いろは「あなたの目的が何かはわからないけど…」
いろは「こんなの絶対間違ってる…！」
アルテマかりん「我に目的などない、我は元々神浜聖女のウワサを凌駕する力を得るためだけの存在だからな」
いろは「！」
アルテマかりん「どんな魔法少女も簡単に乗っ取れる、そして強くなれる、それも圧倒的に」
アルテマかりん「だから強いて言うならば全ての魔法少女を倒し、吸収することが我の目的なのかもな」
いろは「……」
アルテマかりん「そして文字通り究極の魔法少女となる…」
アルテマかりん「今も複数の魔法少女がこちらに向かってきている、次はやつらを戴くとしよう」
いろは「…強くなって…どうするの…」
アルテマかりん「さあ？我はただ強くなることだけに作られたウワサだからな」
アルテマかりん「最も、調整するまえに脱走し未完成なのが我だ」
アルテマかりん「故にウワサらしい噂もまだ作られていない」
アルテマかりん「ただ強くなり、刃向かう者は全て処分する…それだけだ」
灯花「っ…」
いろは「……で…」
アルテマかりん「うん？」
いろは「ふざけないで…！」
いろは「そんな理由で…みんなをやっつけたの！？」
いろは「ふざけないでよっ！！」
アルテマかりん「ふざけてなどいない、我が強くなればなるほどインキュベーターからの脅威も退けられるだろうからな」
アルテマかりん「我はマギウスに従うつもりはないが、インキュベーターの排除には同意している」
灯花「…」
アルテマかりん「だがまだその辺りの知識を吸収しきれていないようだ…」
アルテマかりん「だから灯花、ねむ、アリナ…マギウスを吸収する」
アルテマかりん「今度はその魂まで全て」
灯花「ひ…」
アリナ「ち…」
ねむ「はぁ……はぁ……」
アルテマかりん「まずはねむ…このソウルジェムを…」
いろは「させない！」
灯花「やめてーーーっ！！！」
いろは「！」
アルテマかりん「……」
灯花「……わたくしの…ソウルジェムを上げるから…」
アルテマかりん「ほう」
灯花「だから…ねむは…ねむだけは…」
ねむ「と…とう…か…」
アルテマかりん「らしくないな、だが…いいだろう」スッ
灯花「ぁ…」フラッ
ねむ「な…んで…」
灯花「はぁ…はぁ…わ…わたくしと…ねむは…ずっと…」
灯花「ずっ…と……」ガクッ
ねむ「と…灯花…！」
アルテマかりん「先刻の攻撃で魔力を使い果たしていたのに無茶をするからだ」
アルテマかりん「魔力を失えば元の病弱な体に戻ることくらいわかっていただろうに」
ねむ「…灯花…」
アルテマかりん「ねむも既に限界…いいだろう、力尽きるまでは二人のソウルジェムに手出しはしない」
アルテマかりん「その間に、そこらで倒れている魔法少女の力を全て戴くとしよう」
いろは「！」
アルテマかりん「やちよ、鶴乃、フェリシア、さな」
アルテマかりん「ももこ、レナ、かえで」
アルテマかりん「ひなの、衣美里、梨花、れん、ささら、明日香」
アルテマかりん「ななか、かこ、葉月、まさら、こころ、あやか、雫」
アルテマかりん「こんなところか…？」
アルテマかりん「まだ他にいた気もするが…」
アルテマかりん（…ドア…いや、違う…アメリカ…でもなく…うん…？）
いろは「そうはさせないっ！！」
アルテマかりん「！」
みふゆ「い、いろはさん…」
いろは「みふゆさん…？」
みふゆ「…わ、ワタシの魔力を…これでやっちゃん達を…」
いろは「……」
みふゆ「お願いします…」
いろは「…わかりました！」
みたま（…無理よ…到底敵わない…）
みたま（もう…力ではどうしようもないわ……）
みたま（……最後の希望は…かりんちゃん）
みたま（あたなしかいないのよ…）
みたま（そのためには…）
アリナ「………」
アリナ（フールガール…フールガール…フールガール…）
アリナ（アリナは……）
十七夜「…アリナ・グレイ……」
アリナ「……」
十七夜「…画伯を…御園かりんを、フールガールを救えるのは…」
十七夜「君しかいない…」
アリナ「……」
