鶴乃「ししょー!!」
やちよ「鶴乃……」
フェリシア「……」
鶴乃「いろはちゃんのことみんなに…ほ?……まだ…何かあるの?」
さな「どうしよう…私がちゃんと見てなかったから…」
ねむ「いいや、自分達のことでいっぱいいっぱいで…」
ねむ「ういに何もできなかった僕達に非があるよ…」
灯花「お姉さま…うい…やだよ…」
鶴乃「……ういちゃんまでいなくなっちゃったの…?」
やちよ「……ええ」
鶴乃「そんな…」
みふゆ「……ワタシがあんなことしたせいで…」
やちよ「みふゆ…」
やちよ(みふゆのソウルジェムが…グリーフシードも残りわずか…)
やちよ「みふゆ、あなたに少しも非がないとまでは言えないわ」
みふゆ「はい……」
やちよ「でも、今回の件は起こるべくして起きた…」
やちよ「みふゆは確かにきっかけを作りはしたけど…」
やちよ「こうなる状況を産み出したのは私でもあるわ…」
さな「やちよさん…」
やちよ「一緒に暮らしてるフェリシアが雰囲気が悪いと感じてしまっていたの…」
フェリシア「ああいやオレは別に…」
やちよ「いえ、フェリシアが気を使って頻繁に鶴乃に泊まらせて貰っていたのも事実」
鶴乃「……やちよ」
やちよ「私達は…大切な仲間…家族よ」
やちよ「にも関わらず…こんなことに…」
やちよ「…最年長なのに何もできないでいた私に責任があるわ」
さな「そ、そんな!やちよさんはそんなこと…」
灯花「……それを言うなら…わたくし達だって…」
ねむ「うん、僕達はお姉さんもういも欲しかった…だから…」
やちよ「いくらどんなに頭が良くても、あなた達は小学生よ」
やちよ「さなだって中学生、でも私はもう二十歳…」
灯花「…」
ねむ「…」
さな「…」
やちよ「…私とみふゆは二十歳にもなって、ずっと年下の子達相手に…」
やちよ「本当に大人げないとしか言いようがないわ…」
やちよ「いえ、みふゆは私に対してだから…おかしくはないわ」
みふゆ「そんなことないですよ…現にワタシはみんなを傷付けました」
やちよ「それも私がみふゆにしっかりとした返事をしなかったのが原因だわ…」
みふゆ「…わかってます、やっちゃんにとってのワタシは幼馴染み以上にはなれないって」
みふゆ「なのに諦めの悪かったワタシが悪いんです…」
みふゆ「いろはさんが羨ましくて…いろはさんの優しさに最後までずっと甘えっきりでした…」
みふゆ「そのせいでいろはさんは…我慢できなくなってしまったんです…」
やちよ「…いろはに甘えっきりなのは私もよ、いえ…みんなに言えることだわ」
やちよ「例外は鶴乃とフェリシアくらいよ…」
鶴乃「私もいろはちゃんにはお世話になりっぱなしだよ…」
フェリシア「オレも…いろはに…ういだって…」
やちよ「…そうね、私達はみんな、環姉妹に甘えっぱなしだったわ」
やちよ「どんなに優しくて、天使のようでも…」
やちよ「いろはもういちゃんも私達と同じ、人間…なんだもの」
やちよ「……だからね、今まで甘えさせてもらった分」
やちよ「今度は私達が恩返しをしなきゃいけないわ」
やちよ「だからみんな、自分を呪う気持ちはここで切り捨てて」
みふゆ「!」
さな「!」
灯花「!」
ねむ「!」
やちよ「もし捨てきれないのなら全部私にぶつけて」
やちよ「そうでなきゃ、いろはとういちゃんを見つけ出せても…」
やちよ「同じことの繰り返しよ…」
鶴乃「…やちよの言う通りだよ、じゃなきゃ心から解りあうことはできない」
鶴乃「昔、ウワサと合体させられた時もそうだった」
灯花「う…」
ねむ「あの時は…その…」
鶴乃「ううん、二人に文句を言ってるんじゃないよ」
鶴乃「むしろあの事件のおかげで、私はみんなともっと仲良くなれたから!」
鶴乃「あ!でも皆勤賞のことはね…万々歳の宣伝してくれなきゃ許さないかも!」
灯花「す、する!するから!」
ねむ「そんなことでいいなら…」
鶴乃「うん!だから悪い気持ちはみんな無くして二人を探そう!」
鶴乃「そして見つけたら、その後みんなで万々歳貸しきってパーティーしようよ!」
フェリシア「いつも貸し切りじゃねーか」
鶴乃「ここでそれ言うの!?」
さな「ふふ…あ!ごめんなさい…こんな時に…」
やちよ「ふふっ、ううん、これでいいのよ」
やちよ「いつものみんなはこれでいいの」
やちよ「いつものみんなで、いろはとういちゃんを迎えなきゃ」
鶴乃「うん!そうだね!ふんふん!」
フェリシア「だな!」
さな「そう…ですね…!」
灯花「いつものわたくし達でお姉さまとういを…うん!」
ねむ「その通りだね」
みふゆ「わかりました!」
やちよ「それじゃあ、行くわよ!」