あいみ「じゃあ、そろそろ帰るね」

まさら「ええ、今日はありがとう」

あいみ「私何もしてないけどね!」

まさら「そうでもないわよ」

あいみ「ふふ、ありがと!まさらは今日ひとりで眠れる?」

まさら「たぶん」

あいみ「たぶんて(笑)」

まさら「いつも一緒にいるあの子と離れ離れになると、寂しくて」

あいみ「まさらはこころ依存症だなぁ」

まさら「自覚はあるわ」

あいみ「まぁ、今日はそんな自分を見つめ直すにはいい夜になるんじゃない?」

まさら「だといいわね…」

あいみ「それかカレーの研究とか」

まさら「別にそこまでカレーに力を注いでるわけじゃないけど」

あいみ「楽しみにしてるからね、まさここカレー」

まさら「まさここカレー?」

あいみ「それよりも、眠れない時はそのぬいぐるみ抱っこして寝るんでしょ?」

まさら「うん、こころぬいぐるみ」ギュー

あいみ「すごく可愛いけど、自分のぬいぐるみを作るこころの心境が気になるわ…」

まさら「私のぬいぐるみはノリノリで作っていたけど、こころのぬいぐるみは照れてたわ

あいみ「流石にそうだよね」

まさら「あなたも作ってもらう?」

あいみ「あはは、いいよいいよ。遠慮しとく」

まさら「そう?可愛いわよ」

あいみ「可愛いのは間違いないけど、そこは二人の特別ってことだと思うもん」

まさら「……なるほど」

あいみ「ま、とにかく…まさらはもうちょっと自分を見つめ直すといいよ」

まさら「……」

あいみ「そうすれば、何をすればこころが喜ぶかわかるはずだからね」

まさら「…善処するわ」

あいみ「うん!じゃ、またね!おじゃましましたー!」

まさら「ええ、気をつけて

まさら「………」

まさら「自分を見つめ直す…」

まさら(私はこころに何をしてあげられるの…?)

まさら(私は……)

まさら(このぬいぐるみだってそう、私はいつもあの子からもらうばかりで)

まさら(何もしてあげられてない…)

まさら(……こころは…)

まさら(……………)

まさら(私は……)

まさら(………本当は、わかってる)

まさら(こころが喜んでくれるものを…)

まさら(でも…怖いのよ)

まさら(もし違ったら…そう考えると…)

まさら(3年前の全神祭もそうだった)

まさら(私だって本当は…)

まさら(あの時……)

まさら「……きっと、昔の私なら」

まさら「こころと出会う前の私なら、こんな悩みはしなかったはずよね…」

まさら「ねぇ、こころ」