桜子|あっ、花火大会が始まるよ|

茉莉「全神祭の花火大会ってすごいって聞いたことある!楽しみだなぁ」

鈴音「あぁ…そう言えば私もツバキから聞いたことがあるわ」

こころ「すごく素敵なんだよね」

まさら「……」

茉莉「綺麗だったんだろうなぁ」

鈴音「?どうしたの?」

まさら「…いえ、あまり印象になくて…」

こころ「え?あんなにたくさん打ち上げるのに?」

桜子|私も見たよ、すっごく綺麗だった|

ねむ「僕は花火を見るお姉さんとういを見ていたかったのに灯花が邪魔をしてきてね」

ねむ「全く、これだから灯花は…」

まさら「……」

こころ「……?」

こころ『う〜、やっぱりここは人が多いね』

まさら『まぁ、ここらで一番高い建物だものね 』

こころ『うーん……まさら!まさら!』

まさら『こころ?』

こころ『ねっ、どうせなら塔の一番高いとこ登ろうよ』

まさら『一番高い?てっぺん…?』

こころ『あ、いや…別にそこまで上じゃないけど…!』

こころ『そうじゃなくて!2人っきりになれる場所行こうって言ったの!』

まさら『!!』

こころ『せっかくだしさ!』

まさら『……そうね、でも危険よ?』

こころ『大丈夫だよ、魔法少女なんだから』

まさら『ふふ、それもそうね』

こころ『でしょ!』

まさら『そしたら……』ギュッ
こころ『へ?』

まさら『こっち』
こころ『わっ、どこ行くの?』

鈴音「な…まさらが先導してる…?!」

茉莉「どこに行くのかな?」

こころ「私、急に手を繋がれてびっくりしてる…!」

まさら「人が多かったから…」

トイレ

まさら『ここでいいわね』
こころ『えっ?えっ?』

こころ「えっ?」

茉莉「え、こころちゃんをトイレに連れ込んで何をするつもりなの?」

鈴音「あっ…なるほど」

まさら「流石スズネね」

鈴音「私も似た魔法が使えるからよ」

茉莉「ん?あっ!わかった!」

こころ「え?」

こころ『ま、まさら?!た、たしかにここなら二人っきりだけどー!?』
まさら『しっ。静かにして』

こころ『ぅ…』
まさら『変身して』

こころ『う、うん』
まさら『私から離れないで』

スゥ……

こころ『!!』
まさら『これなら、誰にもバレないから』

こころ「…!!」

茉莉「やっぱり!二人とも透明になってこっそり上に行くんだね!」

まさら「ええ、これならバレる心配もないわ」

鈴音「まさらの透明化は戦闘以外でも便利に使えるのよね、私のは炎を使うからこう言う場面はちょっと不向きだわ」

まさら『……ここなら、周りに誰もいないわ』
こころ『う、うん…』

まさら『でもあまり大きな声を出しては駄目よ』
こころ『う、うん…』

鈴音「こころ、まさらに手を繋がれてからは随分としおらしくなってるのね」

茉莉「まさらちゃん、いきなりクリティカル出してくるからねぇ」

こころ「そ、そうなんだ…」

まさら「……私がこんな感じのことをすると、あなたは口数が極端に減るの」

まさら「もしかして嫌がられてるんじゃ…って思ったけど、違ったみたいで安心したわ」

こころ「たぶんドキドキして黙っちゃったんじゃないかな…?」

鈴音「なら今手を繋いでみれば?」

こころ「へっ?」

鈴音「それならあの時の記憶戻るかもしれないし」

茉莉「うん!やってみよう!」

こころ「え、えー?」

まさら「私は構わないけど…嫌?」

こころ「い、嫌じゃないよ?ただちょっと緊張するって言うか…」

鈴音「数日前まで人前でキスばかりしてたのによく言うわね…」

こころ「わ、私だけど私じゃないもん!//」

茉莉「かわいい」

まさら「………」

桜子|まさらがちょっと悲しそう|

ねむ「まさら関連の記憶以外は本来のこころそのもののはずなんだけどね」

ねむ「決定的な部分が抜けてるから仕方ないよ」

こころ「うぅ…」

まさら「…無理しなくていいの」

こころ「そ、そうじゃないの!ほんとに緊張してるだけだから…」