マミ「それにしても良かったわ、暁美さんが来てくれて」
マミ「本当に困っていたのよ」
ほむら「はぁ…どうも」
マミ「いつもクリスマスは家で過ごしてたから、今年は思いきって外出してみたんだけど」
マミ「やっぱり家にいれば良かったと思っていたのよ」
ほむら「…その気持ちはわかるわ」
マミ「え?暁美さんが?」
ほむら「そもそも日本人がクリスマスを祝うこと自体おかしいのよ」
ほむら「まあ、祝うと言うかただ祭りが好きなだけなんだろうけどね」
ほむら「私はそう言うのあまり好きじゃないから、どうしても気になってしまうわ」
ほむら「ここ数年でハロウィンも定着してしまったし…」
マミ「ああ、わかるわ、それ!」
マミ「バレンタインもハロウィンもクリスマスもなんか嫌なのよね…」
ほむら「……」
ほむら(巴マミ…魔法少女としてのメンタルはともかく、基本的に見た目も性格も良いのに)
ほむら(こういったイベントに録な思い出がないのかしら…?)
マミ「ん?難しい顔してどうしたの?」
ほむら「…なんだか意外に思えたのよ」
マミ「意外?」
ほむら「巴さんってモテそうだから」
マミ「へっ?私が?そ、そうかしら?」
ほむら「スタイルも良いし顔も可愛いし性格も良いでしょう?」
マミ「え?ちょっ、あ、暁美さん?や、やだ!何言ってるの?」
ほむら「何って、みんなそう思ってるわよ」
マミ「ほ、ほんと?嬉しい…嬉しいけど実感ないなぁ」
ほむら(巴マミって何故かどの時間軸でもこんな感じなのよね)
ほむら(何故かアラサーな巴マミがいた時間軸もあったけど…彼女の負の感情が全ての巴マミに影響を与えているのかしら?)
ほむら(美樹さやかですらたまに上条くんと付き合ってる時間軸があるのにね)
ほむら(…いや、美樹さやかも何気に見た目は良いから不思議じゃないけど…)
ほむら(杏子は男女両方にモテるし)
ほむら(まどかも間違いなく隠れファンは存在する…しない訳がないわ)
ほむら(私は見た目も性格も地味だから何とも思われてないだろうけど)
ほむら(巴マミはそうじゃないから意外よね、ほんと…)
マミ「意外と言えば暁美さんこそ意外よね」
ほむら「?」
マミ「暁美さんってものすごく美人じゃない?すごくモテるでしょ?」
ほむら「は…?私が?まさか、あり得ないわ」
マミ「え?そうなの?」
ほむら「私がモテるわけないでしょ…そもそも会話すらろくにしたことないのよ?」
マミ「えっ?暁美さんも?」
ほむら「も?」
マミ「私もそうなの、話しかけられることなんてないし…」
マミ「かと言ってこっちから話しかけることもないからね」
マミ「だから休み時間はいつも寝てるのよ」
ほむら「…そう」
ほむら(巴さん…)
ほむら(この世界でもそうだったのね…)
ほむら(たしかに巴さんが私たち魔法少女以外と話してるところなんて見たことがないわ)
ほむら(性格も良いのに友達が少ないなんて…なんだかすごく不敏だわ)
ほむら(巴さんに足りないのは何なのかしら…何かが決定的に足りてないからこうなっているのよね)
ほむら(……勇気?かしら)
ほむら(もちろん魔法少女なんだし勇気は持っているけれど…)
ほむら(それは戦う勇気であって、人と接する勇気とはまた別のはずよ)
ほむら(たぶん、自分が魔法少女だと言うことを自覚しすぎているせいで)
ほむら(魔法少女じゃない普通の人間相手に壁を作っているのかもしれないわ)
ほむら(私にもその気持ちが少しはわかる気がする…)
ほむら(そのせいか魔法少女仲間に対してはやけに張り切るのよね)
ほむら(私はそれが苦手だったから、あまり良い感情はもてなかったけど)
ほむら(巴さんの身になって考えてみると、その気持ちはわかる気がするわ)
ほむら(巴さん…か)
ほむら(殺されかけたり、何度も拘束されたり、何度も魔女に殺される姿や魔女になる姿を見たり、本気で戦いあったりで)
ほむら(正直、良い印象はあまりなかったし苦手だけど)
ほむら(冷静になって考えてみると、巴さんもかなり悲惨な人生なのよね…)
ほむら(幼くして両親を亡くして天涯孤独…)
ほむら(魔法少女だからなのか性格なのか、それとも両方なのかはわからないけど友達も少なく孤独な毎日…)
ほむら(唯一と言っていい話し相手がよりにもよってキュゥべえで)
ほむら(しかもそのキュゥべえに騙されてたと知ったら…まあ、発狂してもおかしくないわよね?)
ほむら(それにようやく魔法少女候補が見つかれば、勧誘もしたくもなるわよ…)
ほむら(それで嬉しくてわざわざ全員の必殺技を考えたりするのでしょ?)
ほむら(未だに私の結界でのあの黒歴史は恥ずかしすぎて死にそうになるけど)
ほむら(巴さんの気持ちもわかる気がする…)
ほむら(巴さんって大抵死んじゃうし…)
ほむら(もっと優しくしてあげれば良かったかも…)
ほむら「……」
マミ「?」
マミ(何故か暁美さんが捨てられた子犬を見るような目で私を見ているわ)
マミ(どうしたのかしら?)
マミ(それにしても、暁美さんほどの美人でもクリスマスをひとりで過ごしているのね)
マミ(暁美さんもたしか一人暮らしだったわよね?)
マミ(あんまり暁美さんとは話す機会がなかったわ、そもそも魔獣退治の時くらいしか会わないし)
マミ(でも、こうやって話してみるとすごく親近感が沸くなぁ)
マミ(同じ魔法少女だからなのかしら?)
マミ(それとも、私と暁美さんって似てるのかしら?)
マミ(もっと暁美さんのこと知りたいなぁ)
ほむら「なに?」
マミ「え?」
ほむら「すごくこっちを見てるから…」
マミ「あ、ごめんなさい…」
マミ「……」
マミ「あ、暁美さんっ!」
ほむら「なにかしら?」
マミ「あの…よかったら、このあと二人で色々見てみない?」
ほむら「!」
マミ「私…あんまり暁美さんのことよく知らないから、いろいろ知りたいの」
マミ「良かったらで良いんだけど…」
ほむら「……まあ、別に構わないわ」
マミ「ほんと!?」
ほむら「私もそろそろあなたのこと、もっと知っておくべきだと思う」
ほむら(いい加減、あの時命を救ってくれたお礼もしないとね)
ほむら(最初に私を助けてくれたのは、まどかと巴さんなんだし)
マミ「じゃ、じゃあ時間はたっぷりあるからいろんなところに行きましょう!」
ほむら「ええ、そうね」
マミ「良かった!断られたらどうしよう、って思ってたの」
ほむら「…たまには悪くないと思ったのよ」
マミ「ふふふ、そっかぁ」
ほむら(なんだか凄く嬉しそう)
ほむら(……)
ほむら(まどかは家族と幸せに暮らしてる)
ほむら(あの二人は同居までして毎日楽しそうだし)
ほむら(残るは巴さんくらいよね?)
ほむら(そろそろ、巴さんに対する苦手意識もなくなきゃいけないわ)
ほむら(本当はまどかとクリスマスを過ごしたいけど)
ほむら(これはこれで悪くはないかもね)
マミ「さ!暁美さん、いきましょう!」
ほむら「ええ、そうね」
中沢の友達「何の話してたのか聞こえないけどすごく楽しそうだよなぁ」
中沢「あの輪に入れたらどれだけ幸せなんだろうな…」
中沢の友達「無理な願いだけどな」
中沢「だよなぁ…一人でさえ高嶺の華過ぎて近寄れないのに」
中沢の友達「二人だと尚更…だよ」
中沢「たぶんこれ見滝原中の全男子の総意だろうな」
中沢の友達「だな」
中沢「…ま、俺たちはあの美少女を生で見られることに感謝しようぜ」
中沢の友達「だな」
中沢「笑顔の美少女二人を近くで見られただけでも幸せだよ」
中沢の友達「中沢お前さ、ちなみに暁美さんと巴先輩どっち派だよ?」
中沢の友達「はい、中沢くん」
中沢「はぁ?んなもん決まってんだろ」
中沢「どっちも良い、だろ」
中沢の友達「正解!どっちもパーフェクト!」
中沢「あははは…」
中沢の友達「あははは…」
マミ「あ、そうだ!暁美さん暁美さん」
ほむら「ん?」
マミ「メリークリスマス!」
ほむら「ふふ…メリークリスマス」
おわり
マミ「本当に困っていたのよ」
ほむら「はぁ…どうも」
マミ「いつもクリスマスは家で過ごしてたから、今年は思いきって外出してみたんだけど」
マミ「やっぱり家にいれば良かったと思っていたのよ」
ほむら「…その気持ちはわかるわ」
マミ「え?暁美さんが?」
ほむら「そもそも日本人がクリスマスを祝うこと自体おかしいのよ」
ほむら「まあ、祝うと言うかただ祭りが好きなだけなんだろうけどね」
ほむら「私はそう言うのあまり好きじゃないから、どうしても気になってしまうわ」
ほむら「ここ数年でハロウィンも定着してしまったし…」
マミ「ああ、わかるわ、それ!」
マミ「バレンタインもハロウィンもクリスマスもなんか嫌なのよね…」
ほむら「……」
ほむら(巴マミ…魔法少女としてのメンタルはともかく、基本的に見た目も性格も良いのに)
ほむら(こういったイベントに録な思い出がないのかしら…?)
マミ「ん?難しい顔してどうしたの?」
ほむら「…なんだか意外に思えたのよ」
マミ「意外?」
ほむら「巴さんってモテそうだから」
マミ「へっ?私が?そ、そうかしら?」
ほむら「スタイルも良いし顔も可愛いし性格も良いでしょう?」
マミ「え?ちょっ、あ、暁美さん?や、やだ!何言ってるの?」
ほむら「何って、みんなそう思ってるわよ」
マミ「ほ、ほんと?嬉しい…嬉しいけど実感ないなぁ」
ほむら(巴マミって何故かどの時間軸でもこんな感じなのよね)
ほむら(何故かアラサーな巴マミがいた時間軸もあったけど…彼女の負の感情が全ての巴マミに影響を与えているのかしら?)
ほむら(美樹さやかですらたまに上条くんと付き合ってる時間軸があるのにね)
ほむら(…いや、美樹さやかも何気に見た目は良いから不思議じゃないけど…)
ほむら(杏子は男女両方にモテるし)
ほむら(まどかも間違いなく隠れファンは存在する…しない訳がないわ)
ほむら(私は見た目も性格も地味だから何とも思われてないだろうけど)
ほむら(巴マミはそうじゃないから意外よね、ほんと…)
マミ「意外と言えば暁美さんこそ意外よね」
ほむら「?」
マミ「暁美さんってものすごく美人じゃない?すごくモテるでしょ?」
ほむら「は…?私が?まさか、あり得ないわ」
マミ「え?そうなの?」
ほむら「私がモテるわけないでしょ…そもそも会話すらろくにしたことないのよ?」
マミ「えっ?暁美さんも?」
ほむら「も?」
マミ「私もそうなの、話しかけられることなんてないし…」
マミ「かと言ってこっちから話しかけることもないからね」
マミ「だから休み時間はいつも寝てるのよ」
ほむら「…そう」
ほむら(巴さん…)
ほむら(この世界でもそうだったのね…)
ほむら(たしかに巴さんが私たち魔法少女以外と話してるところなんて見たことがないわ)
ほむら(性格も良いのに友達が少ないなんて…なんだかすごく不敏だわ)
ほむら(巴さんに足りないのは何なのかしら…何かが決定的に足りてないからこうなっているのよね)
ほむら(……勇気?かしら)
ほむら(もちろん魔法少女なんだし勇気は持っているけれど…)
ほむら(それは戦う勇気であって、人と接する勇気とはまた別のはずよ)
ほむら(たぶん、自分が魔法少女だと言うことを自覚しすぎているせいで)
ほむら(魔法少女じゃない普通の人間相手に壁を作っているのかもしれないわ)
ほむら(私にもその気持ちが少しはわかる気がする…)
ほむら(そのせいか魔法少女仲間に対してはやけに張り切るのよね)
ほむら(私はそれが苦手だったから、あまり良い感情はもてなかったけど)
ほむら(巴さんの身になって考えてみると、その気持ちはわかる気がするわ)
ほむら(巴さん…か)
ほむら(殺されかけたり、何度も拘束されたり、何度も魔女に殺される姿や魔女になる姿を見たり、本気で戦いあったりで)
ほむら(正直、良い印象はあまりなかったし苦手だけど)
ほむら(冷静になって考えてみると、巴さんもかなり悲惨な人生なのよね…)
ほむら(幼くして両親を亡くして天涯孤独…)
ほむら(魔法少女だからなのか性格なのか、それとも両方なのかはわからないけど友達も少なく孤独な毎日…)
ほむら(唯一と言っていい話し相手がよりにもよってキュゥべえで)
ほむら(しかもそのキュゥべえに騙されてたと知ったら…まあ、発狂してもおかしくないわよね?)
ほむら(それにようやく魔法少女候補が見つかれば、勧誘もしたくもなるわよ…)
ほむら(それで嬉しくてわざわざ全員の必殺技を考えたりするのでしょ?)
ほむら(未だに私の結界でのあの黒歴史は恥ずかしすぎて死にそうになるけど)
ほむら(巴さんの気持ちもわかる気がする…)
ほむら(巴さんって大抵死んじゃうし…)
ほむら(もっと優しくしてあげれば良かったかも…)
ほむら「……」
マミ「?」
マミ(何故か暁美さんが捨てられた子犬を見るような目で私を見ているわ)
マミ(どうしたのかしら?)
マミ(それにしても、暁美さんほどの美人でもクリスマスをひとりで過ごしているのね)
マミ(暁美さんもたしか一人暮らしだったわよね?)
マミ(あんまり暁美さんとは話す機会がなかったわ、そもそも魔獣退治の時くらいしか会わないし)
マミ(でも、こうやって話してみるとすごく親近感が沸くなぁ)
マミ(同じ魔法少女だからなのかしら?)
マミ(それとも、私と暁美さんって似てるのかしら?)
マミ(もっと暁美さんのこと知りたいなぁ)
ほむら「なに?」
マミ「え?」
ほむら「すごくこっちを見てるから…」
マミ「あ、ごめんなさい…」
マミ「……」
マミ「あ、暁美さんっ!」
ほむら「なにかしら?」
マミ「あの…よかったら、このあと二人で色々見てみない?」
ほむら「!」
マミ「私…あんまり暁美さんのことよく知らないから、いろいろ知りたいの」
マミ「良かったらで良いんだけど…」
ほむら「……まあ、別に構わないわ」
マミ「ほんと!?」
ほむら「私もそろそろあなたのこと、もっと知っておくべきだと思う」
ほむら(いい加減、あの時命を救ってくれたお礼もしないとね)
ほむら(最初に私を助けてくれたのは、まどかと巴さんなんだし)
マミ「じゃ、じゃあ時間はたっぷりあるからいろんなところに行きましょう!」
ほむら「ええ、そうね」
マミ「良かった!断られたらどうしよう、って思ってたの」
ほむら「…たまには悪くないと思ったのよ」
マミ「ふふふ、そっかぁ」
ほむら(なんだか凄く嬉しそう)
ほむら(……)
ほむら(まどかは家族と幸せに暮らしてる)
ほむら(あの二人は同居までして毎日楽しそうだし)
ほむら(残るは巴さんくらいよね?)
ほむら(そろそろ、巴さんに対する苦手意識もなくなきゃいけないわ)
ほむら(本当はまどかとクリスマスを過ごしたいけど)
ほむら(これはこれで悪くはないかもね)
マミ「さ!暁美さん、いきましょう!」
ほむら「ええ、そうね」
中沢の友達「何の話してたのか聞こえないけどすごく楽しそうだよなぁ」
中沢「あの輪に入れたらどれだけ幸せなんだろうな…」
中沢の友達「無理な願いだけどな」
中沢「だよなぁ…一人でさえ高嶺の華過ぎて近寄れないのに」
中沢の友達「二人だと尚更…だよ」
中沢「たぶんこれ見滝原中の全男子の総意だろうな」
中沢の友達「だな」
中沢「…ま、俺たちはあの美少女を生で見られることに感謝しようぜ」
中沢の友達「だな」
中沢「笑顔の美少女二人を近くで見られただけでも幸せだよ」
中沢の友達「中沢お前さ、ちなみに暁美さんと巴先輩どっち派だよ?」
中沢の友達「はい、中沢くん」
中沢「はぁ?んなもん決まってんだろ」
中沢「どっちも良い、だろ」
中沢の友達「正解!どっちもパーフェクト!」
中沢「あははは…」
中沢の友達「あははは…」
マミ「あ、そうだ!暁美さん暁美さん」
ほむら「ん?」
マミ「メリークリスマス!」
ほむら「ふふ…メリークリスマス」
おわり